インプラント

インプラントがぐらついてしまった時はどうすればいい?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

インプラントは、天然歯の代わりになるものであり非常に頑丈です。

それでも、中にはグラグラとしてしまう、という人もいるのです。

インプラントがぐらついてしまうのは、どのような原因があるのでしょうか?

また、その場合はどう対処するべきでしょうか?

理由と対処方法について、解説します。

インプラントはなぜぐらつく?

インプラントは、なぜぐらついてしまうことがあるのでしょうか?

その理由を知るためにも、まずはインプラントがどのような構造をしているのか、解説します。

インプラントは、インプラント体を顎骨に埋め込み、そこにアバットメントと上部構造といわれる被せものを結合したものです。

アバットメントを間に挟む形で、インプラント体と上部構造がしっかりと固定されているのです。

インプラントがぐらぐらしてしまう場合、アバットメントや上部構造のネジが緩んでいることが考えられます。

一定以上の力で噛むと、ネジが緩むことがあるのです。

天然歯と違い、インプラントそのものには歯根膜がないうえ、顎の骨とインプラントが直接結合しています。

そのため、噛む力をコントロールしにくく、通常よりも強い力が加わりやすいのです。

ネジが緩んでしまった場合は、なるべく早く歯科医院に行き、メンテナンスしてもらいましょう。

インプラント体は、骨に埋め込まれて結合することで固定されるのですが、場合によっては骨とうまく結合しないケースがあります。

その原因は、ドリルによる摩擦です。

インプラント体は、ドリルで骨に穴を空けて埋入しますが、その際に摩擦熱で骨がやけどをした状態になって骨壊死を起こし、インプラント体と結合できないことがあるのです。

それを避けるために注水して冷やし、ドリルの回転速度や圧力に注意しながら穴を空けます。

この時に冷却が不十分だと、オーバーヒートして骨壊死が起こるのです。

そうなった場合は、1~2カ月ほど経過してから位置を少しずらして、再びインプラント体を埋入することで、骨と結合できるようになります。

また、インプラント周囲炎になったことで、ぐらついてしまうこともあります。

インプラントは虫歯になる心配がないものの、歯肉との間に歯垢が溜まっていると歯肉炎を起こしてしまうのです。

その状態を放置していると、歯周ポケットが出来上がって歯垢がそこに溜まっていき、歯周病菌が増殖します。

菌から毒素が生成されて歯周ポケットはさらに深くなり、いずれは骨も溶かすようになります。

その結果、インプラントを支えることができなくなり、ぐらぐらとし始めるのです。

こうなってしまうと、元のように戻すのは非常に困難です。

インプラント周囲炎になる前に、セルフケアを毎日しっかりと行いましょう。

インプラントがぐらぐらしたときは?

インプラントがぐらぐらした場合に大切なのは、自分で対処しようとせず、必ず歯科医に相談することです。

できるだけ早く歯科医院に行って診てもらいたくても、それができない場合、ぐらついたインプラントに違和感を覚える状態が続きます。

つい気になって、手で触ってみたり舌で押したりしたくなりますが、そうすることでさらに大きく動くようになり、炎症がある場合には症状が悪化するかもしれません。

そのため、なるべく触らないよう注意しましょう。

また、「歯磨きをすると取れてしまうのではないか」と不安になるかもしれません。

しかし、汚れをしっかりと落とさなければ悪化しやすくなるので、力をあまり入れないように優しくブラッシングをしていきましょう。

「ねじが緩んでいるなら、接着剤を使って接着してしまおう」と考える人もいますが、高さに違いが出て嚙み合わせが悪化する可能性があります。

また、接着剤によってねじの溝が接着されてしまうと外せなくなってしまいますので、やめましょう。

固いものを噛まないことも大切です。

固いものを噛むことでインプラントにダメージがあり、さらに大きく動くようになる可能性があります。

そのため、固い食べ物はできるだけ避けましょう。

なお、インプラントのぐらつきを歯科医院で診察する際は、原因を把握するために、レントゲンの撮影をします。

場合によってはCT撮影も行って、いつからこうなったのか、きっかけはあったか等確認します。

ねじが緩んでいるせいでぐらついている場合、締め直すだけで解決するケースもありますが、原因によっては、一度インプラントを撤去して再手術しなければならないケースもあります。

また、インプラント周囲炎の可能性が高い場合は、インプラントの周囲のクリーニングを行います。

その症状が深刻か、改善できるかどうかなども確認して、治療を進めます。

このように、インプラントがぐらついた場合、原因によってその後の対処は異なります。

そのため、歯科医院での診察は必須です。

放置したり、自分でどうにかしようとしたりせず、早めに歯科医の診断を仰ぎましょう。

まとめ

インプラントがぐらついた場合、考えられる原因は複数あります。

原因によって対処方法も異なるので、原因を特定するために歯科医院で検査する必要があります。

インプラントを安心して使い続けるためにも、早期の診察・治療が大切になるので、早めに歯科医院に相談しましょう。

東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。

一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。