インプラント

歯周病がインプラント治療に与える影響とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

口腔内のトラブルと言えば、虫歯の他に歯周病という人も多いでしょう。

歯周病は、進行すると様々な弊害が生じる恐ろしい病気です。

そして、歯周病はインプラント治療にも影響が生じるのです。

歯周病がインプラント治療にどのような影響を与えるのか、解説します。

歯周病の恐ろしさ

歯周病は、中高年に多いと言われている病気です。

しかし、最近では20代で歯周病になる人も増えているのです。

20代のおよそ3割は、中等度の歯周病と言われています。

歯と歯茎の間には、歯肉溝と言われる溝があります。

およそ1~2mm程度の深さですが、歯周病が進行してくるとその深さが増していくのです。

診断では、3~4mm程度は軽度、4~6mmは中程度、6mm以上になると重度となります。

20代のおよそ3割は、この歯周ポケットが4~6mm程度の中程度に該当するのです。

この割合は、厚生労働省の調査のたびに増えています。

40代が4割程度なので、決して少ないとは言えないでしょう。

歯のトラブルでは、よく歯肉炎や歯周炎というものを聞くことがあります。

子どもにも多い歯肉炎というのは、成人にとって歯周病の初期段階です。

一時的に歯茎が赤くなったり、違和感を感じたりする程度の軽い症状が多いため、見逃しがちですが、そのせいで歯周病の発見が遅れてしまうのです。

歯を失う原因で最も多いのが歯周病です。

沈黙の病と呼ばれているように、なかなか気づきにくいものであり、気づいたときには手遅れになっていることも少なくありません。

歯周病になると歯槽骨が破壊されていき、やがては歯を支えることができなくなって歯がグラグラしていくのです。

そこからさらに進行すると、歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病の治療は、はっきりと分かったころには手遅れになることもあります。

歯がグラグラするようになると、かなり進行しているのです。

そのため、軽度な症状のうちに対処しなくてはいけません。

歯周病から、全身の病気につながっていくこともあります。

歯周病菌が増殖すると、歯茎の中の血管を通じて全身に運ばれていき、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの原因になることもあるのです。

また、糖尿病や肺炎などを引き起こすこともあります。

妊娠中などは、つわりなどで口の中が不衛生になることもあります。

そうなると、歯周病のリスクも高まってしまいます。

早産や低体重児出産のリスクも高まるので、十分に注意しましょう。

インプラントにはどんな影響がある?

歯周病は、インプラント治療にも大きな影響があります。

歯周病であるがゆえに、インプラント治療そのものができないケースもあるのです。

それは、なぜでしょうか?

インプラント治療では、顎の骨にインプラント体という人工歯根を埋入します。

その上に上部構造の人工歯を被せるのですが、歯周病の場合、歯を支えるための骨が破壊されていることがあるため、インプラント体を支えられない可能性があります。

また、インプラントは虫歯になることはないのですが、インプラント周囲炎という歯周病に似た症状が発生する可能性があります。

その原因となる細菌は歯周病菌と同種であると言われているため、歯周病のまま治療をするとインプラント周囲炎になりやすいのです。

インプラント治療の前に歯周病と診断された場合、インプラント治療が絶対にできないのかと言うと、そうとは限りません。

実際、歯周病のせいで歯を失った人がインプラント治療をすることも少なくないのです。

歯周病は、インプラントの予後に大きな影響があるものの、治療前に歯周病の治療をしてしまえば、リスクを軽減することができます。

インプラント治療の前に、時間がかかったとしても歯周病の治療を終わらせてしまいましょう。

インプラント治療が終わった後も、すぐにトラブルが起こるようでは治療した意味がありません。

治療が終わった後も定期的にメンテナンスを受けて、インプラント歯周炎などを予防しながら長期的に安定するよう努めましょう。

歯周病は、成人のおよそ8割がかかっていると言われています。

若い年代でも発症しているケースがあるのですが、初期段階で治療すれば重症化を防ぐことができます。

しかし、気づきにくいため発見が遅れることが多いという点が、症状を進行させる原因となっています。

インプラント治療を受けるために歯科医院を受診して、歯周病だと診断された場合には、インプラント治療をそのまま受けることができないので、まずは歯周病の治療をしてください。

若いから大丈夫ということはないので、油断しないことが大切です。

まとめ

歯周病は、インプラント治療の妨げとなる病気です。

歯周病の患者でインプラント治療をしたい場合は、インプラントを長持ちさせるためにもまずは歯周病の治療を終わらせてしまいましょう。

また、治療後も歯周病やインプラント歯周炎などにならないよう、定期的なメンテナンスを欠かさないようにしてください。

せっかくインプラント治療を受けるなら、後顧の憂いを断ってしまいましょう。

東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。

一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。