インプラント

永久歯の先天性欠如にはインプラント治療が向いている?

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子どもの頃は乳歯が生え、成長するに従い、徐々に永久歯へと生え変わっていくのですが、中には永久歯が数本生えてこないこともあります。
永久歯の先天性欠如と言われる状態で、それを補うにはインプラント治療がいいと言われています。
その理由について、解説します。

永久歯の先天性欠如とは?

歯は、最初に乳歯が生えてきて、後から永久歯へと生え変わります。
通常は15歳前後ですべて永久歯が生えそろうのですが、中には、数本がいつまでも永久歯に生え変わらず、乳歯のままという人もいます。

乳歯から永久歯に生え変わらない状態を、永久歯の先天性欠如と言います。
昔は少なかったのですが、現在は増えています。
この場合、乳歯をできるだけ大切にする必要があります。
乳歯を丁寧にケアし、虫歯にならないように注意しなければなりません。
しかし、顎の骨に乳歯が吸収されてしまい、抜かなくてはならなくなることもあります。

このような場合、抜歯したところにインプラント治療を行うケースが増えています。
インプラントであれば、ブリッジや部分入れ歯のように左右の歯で支える必要がないため、他の歯も大切にすることができるのです。

ブリッジの場合は横の歯を削って被せものを装着する必要があり、部分入れ歯の場合も歯を一部削ってばねをかける必要があるため、両側の歯にかかる負担が大きくなります。
その結果、左右の歯の寿命が短くなってしまうので、負担をかけないようにインプラント治療を選ぶ人が増えています。

先天性欠如の方は、20~30歳ほどで乳歯を失ってしまうケースが多いのですが、まだ若い分、部分入れ歯には抵抗があるため、インプラント治療を選ぶことが多いのです。
インプラント治療は保険が適用されない自由診療で、他の治療よりも費用がかかります。
そのため、乳歯を失った後、インプラント治療を行うことを検討している場合には、治療費がどれくらいかかるか調べたうえで、事前に準備を始めておいたほうがいいでしょう。

近年は、食生活の変化により硬いものを食べなくなり、顎の骨が発達しなくなったことで歯が並ぶスペースが不足することから、子どもの歯並びが悪化しています。
それに伴い、永久歯の先天性欠如も増えてきているのです。

現在は、子どもの10人に1人が永久歯の一部が生えてこなくなっていると言われています。
10%は、決して起こり得ないとは言えない数字でしょう。

先天性欠如が見つかった場合は?

先天性欠如があって乳歯から永久歯に生え変わらないようなら、その乳歯を一生使い続けることを目指すことになるため、大切にしなくてはいけません。
しかし、乳歯はそれほど長く持つものではないのです。

たとえ生え変わる歯がなくても、乳歯は大人になるころにはグラグラとし始めてしまい、いずれは抜けてしまうケースがほとんどです。
では、その部分をどうしたらいいのでしょうか?

部分入れ歯やブリッジでも対処はできますが、近年ではインプラント治療を受けることを選択する人が増えています。
インプラントは他の治療方法より寿命が長く、他の歯に与える影響も少ない傾向にあります。
他の歯も大切にしたいと思うのであれば、インプラント治療には大きなメリットがあるのです。

ただし、幼い頃は体の成長に従って顎の骨も成長するため、インプラントを埋入しても抜け落ちてしまったり、後から治療し直したりすることになるかもしれません。
そのため、インプラント治療は、成長期が終わる16歳頃にならないと受けることができないのです。

大人になってから乳歯が抜けた場合は、永久歯の先天性欠如です。
もしかしたら乳歯だと認識していない可能性もありますが、虫歯や歯周病などではないのにいきなり歯が抜け落ちることがあれば、それは乳歯だった可能性が高いと言えます。

不安な場合は、抜けた歯を持っていき歯医者の診察を受けましょう。
それにより、抜けたのが、乳歯なのか永久歯なのかがわかります。
どちらにせよ、歯が抜けてしまった場合は、できる限り早く治療を受ける必要があります。

乳歯が残っていれば問題なく噛むことができるものの、なくなってしまうと途端に噛みづらくなるでしょう。
また、長く放置していると残った歯がその隙間を埋めようとずれてきて、歯並びが乱れ全体の噛み合わせも悪くなってしまいます。

特に若い頃は、歯周組織が柔らかく、歯が動く可能性も高くなってしまうので、注意しなくてはいけません。
先天性欠如があるとわかっている場合は、定期的に検診を受け、歯科医師の指導に従って生活していくことをおすすめします。

先天性欠如の原因については、顎の骨の退化や栄養不足などが考えられています。
しかし、明確な原因はわかっていないため、予防することができないのです。

まとめ

本来であれば永久歯に生え変わるはずの歯が、いつまでも乳歯のままで永久歯が生えてこない先天性欠如は、原因がはっきりしていないため防ぎようがないものです。
乳歯が残っているうちはそれほど不便ではないのですが、永久歯とは違い、いずれ抜け落ちてしまう可能性が高いものなので、事前に準備をしておく必要があります。
乳歯が抜けた場合は、なるべく早く治療を受けるようにしましょう。
東京都品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。