ブログ

【五反田の歯医者】口腔機能発達不全症とはどのような病気なのか解説します

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

子供の成長において重要な食事には、口腔機能の発達が深く関わっています。

しかし、中には口腔機能の発達や発育が不足している、口腔機能発達不全症の子供もいるのです。

近年、発症者数が増えている口腔機能発達不全症とはどのような病気なのでしょうか?

口腔機能発達不全症について解説します。

口腔機能発達不全症とは?

子供は、成長と共に体のさまざまな機能が発達していきますが、中には一部の機能が正常に発達しないケースもあります。

その中でもよく知られているのが、脳の機能の発達に問題がある発達障害です。

口腔機能においても正常に発達しないことがあり、口腔機能発達不全症と呼ばれています。

口には、言葉を発する、食べ物を食べるなど多くの機能がありますが、必要な機能が十分に発達しないことがあるのです。

摂食障害などの明らかな原因疾患があり機能が十分ではないケースは、口腔機能発達不全症には該当しません。

口腔機能の定型発達に関して、個人的因子や環境因子に専門的な関与が必要な状態に限り、口腔機能発達不全症と認められます。

ただし、発達不全といわれていても、完全に口腔の機能が失われているというわけではありません。

あくまでも、一般的な成長曲線を下回っている状態になっています。

早期に発見した方が軌道修正しやすいため、健診の際は口腔機能も診察した方がいいでしょう。

口腔機能発達不全症の症状と治療方法

口腔機能発達不全症は、どのような症状が出るのでしょうか?

主な症状と、治療方法について解説します。

口腔機能発達不全症の症状としてまず挙げられるのは、歯の萌出が遅れるケースです。

歯が生える時期は個人差があるものの、乳歯であれば平均より6カ月以上、永久歯なら1年以上遅延しているようであれば、口腔機能発達不全症である可能性が高くなります。

歯の萌出が遅れている場合、歯科医師に相談してください。

また、食べる量が毎回異なっていたり、食べ物の好き嫌いが多く同じものばかり食べていたりする場合には注意が必要です。

食べる量が少なかったり時間をかけて食べていたりする場合も同様です。

上述のケースは、口腔機能の発達に悪影響を及ぼします。

口腔機能発達不全症の場合、嚥下機能に問題が生じていたり、口内が乾燥していたりする可能性もあります。

また、大きな虫歯ができていることもあるので、改善するための治療を行わなければなりません。

常に口が開いたままになっている場合にも注意が必要です。

鼻が詰まっているせいで口呼吸になっているケースであれば、耳鼻科に行かなければなりません。

しかし、口腔機能が発達していないせいで口を閉じにくくなっているケースの場合は、歯科医院に行く必要があります。

口呼吸は、歯並びやかみ合わせが乱れる原因になります。

また、大人になってからは睡眠時無呼吸症候群の原因にもなるので注意が必要です。

口を開けっぱなしの状態が少なくなるよう、自宅や歯科医院でトレーニングを行って改善しましょう。

指しゃぶりも口腔機能発達不全症につながる可能性があるため、注意が必要です。

指しゃぶりや爪を噛むなどの癖は、口の周囲の筋肉に悪影響を及ぼします。

例えば、指しゃぶりの癖があると口呼吸や歯並びの乱れ、いびき、睡眠時無呼吸症候群、発音障害などの原因になることがあります。

放っておくと悪循環となるため、気が付いたらすぐにでも治すことが大切です。

ただし、指しゃぶりは、小さな子供にとって心を落ち着ける働きがあるため、2歳頃まではさほど問題視する必要はありません。

4歳頃まで続くようであれば、生活リズムを整えて心理面のケアをすることで、自発的にやらなくなるよう促しましょう。

永久歯が生え始めてからも指しゃぶりの癖が治っていなければ、歯並びの乱れなどの悪影響を避けられなくなってしまいます。

本人にも指しゃぶりの害を自覚してもらい、歯科医院でトレーニングを受けて改善するよう試みましょう。

口腔機能発達不全症の一つである発音障害があると、言葉をうまく周囲の人に伝えられなくなります。

上手に発音できないために、周りの人から何度も聞き返されたり聞き流されたりして、コミュニケーションがうまく取れなくなってしまうでしょう。

発音に問題がある場合には、歯科医師や歯科衛生士に指導を受けて発音訓練をすることで、改善されるケースがあります。

また、舌小帯が短いせいで発音がうまくできない場合には、舌小帯を切除することになるかもしれません。

舌小帯とは、舌の裏側についているヒダです。

舌小帯が短いと、舌の動きが制限されてしまいます。

なお、切除した場合でも特に悪影響はありません。

小児のいびきも口腔機能発達不全症のサインである可能性があります。

歯並びにも悪影響を及ぼすため、口のトレーニングなど適切な治療を受けて早期に改善しましょう。

まとめ

子供に時折みられる口腔機能発達不全症は、口腔の食べる、話すなどの機能が十分に発達しない病気です。

口腔機能発達不全症である場合、成長のスピードが遅くなります。

そのため、歯が生えたり生え変わったりするタイミングも遅くなってしまいます。

また、口呼吸や指しゃぶりの原因にもなるため、放置は禁物です。

歯並びの乱れや睡眠時無呼吸症候群などの原因となってしまうこともあるため、早期に治療しましょう。

東京都品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。

一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。