スポーツ選手にとって、矯正治療は非常に重要です。
しかし、どのような関係があるのかはご存じない方もいるのではないでしょうか?
運動能力と歯並びには深い関係があり、矯正治療で歯並びを整えることは運動能力を向上させることにつながるのです。
矯正治療がスポーツ選手に与えるメリットについて、詳しく解説します。
歯並びがスポーツに与える影響
スポーツと歯並びにはあまり関係がないように思うかもしれません。
しかし、大いに関係があるのです。
歯並びが影響するのは見た目や口腔機能だけだと思うかもしれませんが、スポーツのパフォーマンスにも関わってきます。
スポーツ選手の間でも、歯並びとパフォーマンスの関係について知られており、歯列矯正を受けたりマウスガードを使用したりするケースが増えているのです。
歯並びがきれいで噛み合わせが正しい状態であることは、スポーツ選手にとって非常に重要な意味があります。
矯正治療を受けて歯並びを整え噛み合わせを正しくすることが、スポーツ選手にとってなぜ重要なのでしょうか?
まず挙げられるのは、怪我のリスクを常に気にしなくてはならない、ということです。
歯並びの悪さが怪我につながるケースがあり、それを気にしながらスポーツをすると集中できず、パフォーマンスが落ちてしまうでしょう。
歯並びが悪い状態を不正咬合といいますが、その種類によっては怪我をするリスクが高くなります。
特に怪我のリスクが高いといわれているのは、前歯が飛び出している上顎前突、いわゆる出っ歯です。
スポーツをしていると前歯をぶつける可能性が高まります。
前歯をぶつけた場合、歯が折れたり神経がダメージを受けたりすることがあります。
場合によっては抜歯が必要になるかもしれません。
不正咬合を放置したまま激しいスポーツをするのは危険です。
特にコンタクトが多いスポーツ…たとえば、サッカーやアメリカンフットボール、ラグビー、ハンドボール、アイスホッケー、バスケットボール、バレーボール、格闘技系であれば、ボクシングや総合格闘技、キックボクシング、レスリング、柔道、剣道などが挙げられます。
歯列矯正は、上記のようにコンタクトが多いスポーツにおいて、安全の確保や実力をどれだけ発揮できるかという面で非常に重要です。
強い衝撃を受けることもよくあるため、どの矯正装置を使用するか、マウスガードが必要か、日常生活にどのような影響があるかなどに注意しなければなりません。
また、歯並びが悪いと、噛む時に顎関節に負担がかかってしまうため、顎関節症を引き起こす可能性があります。
顎関節症は口を開閉する機能に障害をもたらしたり、痛みが生じたりすることがあるため、スポーツをする際に実力を発揮できなくなる可能性があるのです。
スポーツをする際は、マウスガードの着用で歯や顎を衝撃から守り、怪我のリスクを軽減することをおすすめします。
また、不正咬合によって正常な呼吸が妨げられるケースもあります。
例えば、上顎前突で唇が閉じにくかったり、狭窄歯列で上顎が狭かったりする場合、鼻呼吸が困難です。
無意識のうちに口呼吸になってしまいますが、スポーツをする場合に悪影響を及ぼします。
なぜなら、酸素摂取量が減少し、持久力が落ちてしまうからです。
その結果、十分なパフォーマンスが発揮できなくなります。
特に長距離走をはじめ長時間動き回る競技に及ぼす影響が大きいでしょう。
歯列矯正によって鼻呼吸を改善すれば、実力を余すところなく発揮できる可能性が高くなります。
噛み合わせのずれも、スポーツのパフォーマンスに悪影響を及ぼします。
顎が正しい位置からずれてしまうため、筋肉のバランスや全身の姿勢などに影響するからです。
バランスが悪いと重心がずれ、発揮できる実力が限られたり怪我のリスクにつながったりする恐れがあります。
また、競技中、無意識のうちに歯を食いしばることがありますが、顎の位置が適切でないと十分な力が発揮できません。
歯並びを整えることで顎が正しい場所に位置し、筋力を十分に活かして高いパフォーマンスを発揮できるようになります。
さらに、筋肉の連動にもかみ合わせが影響します。
筋肉は他の場所とも連動するため、一部の筋肉が正常に働かないと他の場所の筋肉にも悪影響を与えることがあるのです。
たとえば、噛む時に使っている顎の筋肉は首や肩の筋肉にもつながっています。
噛み合わせが正常な場合は無理なく噛むことができますが、噛み合わせが悪いと筋肉に過度な力が入ってしまうでしょう。
過度な力が入り続けると、顎や周辺の筋肉が緊張し、痛みが生じやすくなります。
それだけでなく、血液の流れも妨げられてしまうのです。
顎の筋肉は頭から肩までの間のすべての筋肉に影響するため、頭痛や首や肩のコリを引き起こす可能性があるのです。
それによって集中力が低下すると、スポーツにおいて十分に実力を発揮できなくなってしまうこともあります。
加えて、歯並びの悪さがコミュニケーションに悪影響を与えるケースもあるでしょう。
滑舌が悪くなり、指示を正確に伝えることが難しくなるかもしれません。
特にチームスポーツの場合はメンバー同士のコミュニケーションが重要となるため、発音障害は大きな問題になります。
歯並びが悪いことがコンプレックスで、いまいち自信が持てない、という人もいるでしょう。
自信をもってスポーツに取り組まなければ十分な実力は発揮できません。
矯正治療によって歯並びを改善し、コンプレックスを解消すると、精神的な安定につながります。
スポーツ選手の多くは矯正治療を受けている
歯列矯正によって歯並びを改善することができれば、スポーツパフォーマンスの向上に好影響が期待できます。
そのため、近年、スポーツ選手の間で歯列矯正が注目されているのです。
スポーツを専門としている人々の多くが、歯並びの矯正治療を受けているといわれています。
歯列矯正によって実力を発揮しやすくなる理由として、噛み合わせの改善による効果と、筋力の向上が挙げられます。
噛み合わせが正しいと全身で力を発揮しやすくなり、特に体幹や下半身の筋力が強化されます。
実際に、歯並びを整えた野球のバッターが、バットを振る速度や打球力が向上したという例があるのです。
また、正常な噛み合わせになったことでバランス感覚もよくなり、転倒や怪我のリスクを低減できます。
しっかりと噛むことで力を発揮できるようになり、瞬発力も競技のパフォーマンスをアップさせることにもつながるのです。
さらに、サッカーのゴールキーパーの場合、歯並びが改善されたことでボールの捕捉力が向上した、バスケットボール選手の場合はジャンプ力や瞬発力が向上したという例があります。
しっかり噛むことができるようになると脳への血流が促進されるため、集中力が高まるというメリットもあるでしょう。
加えて、歯並びが整うと顎の動きが改善されてスムーズに動くようになるため、呼吸が楽になり、酸素の摂取量も増加します。
噛み合わせを改善することで顎関節症の予防にもつながるでしょう。
まとめ
スポーツ選手にとって歯並びは非常に重要です。
実際にトップアスリートの中で歯並びが悪い人はほとんど見かけることがないでしょう。
歯並びが悪いとパフォーマンスが低下し、十分な力が入らず集中力も落ちてしまうため、スポーツ選手の多くが歯列矯正を受けているといわれています。
歯並びを整えることで顎関節への負担も軽減されるため、顎関節症の予防にもつながるのです。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。