虫歯治療

【東京都品川区五反田の歯医者】粘液嚢胞について

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火傷をした覚えがないのに、気が付くと口の中に水ぶくれのようなものができていた場合には要注意です。
口内に痛みのない水ぶくれがある場合、粘膜の中に唾液がたまっている粘液嚢胞かもしれません。
原因や治療法について、解説します。

粘液嚢胞(ねんえきのうほう)とは?

口の中に水ぶくれのようなものができているときには、痛みの有無や、頻繁にできるか否かなどといったことに注目することが大切です。
特に痛みのない水ぶくれが繰り返しできてしまう場合には、粘液嚢胞かもしれません。
粘液嚢胞とは、口の粘膜の内側に唾液がたまって袋状になったものです。
粘膜に刺激を受けたり炎症が起こったりすることで生じることがあります。

粘液嚢胞はできた場所によって呼ばれ方に違いがあります。
主なものは、下唇粘液嚢胞、頬粘液嚢胞、舌下粘液嚢胞の3つです。
大きさは2~5mm程度で、中身の大半は唾液であり、外傷によって唾液が正常に分泌されなくなり、組織に包まれることで嚢胞になります。

粘液嚢胞は透明で膨らんでおり、触ると柔らかく、ぶよぶよとしています。
他の人に感染することはなく、悪性腫瘍にもなりません。
手術をして切除することで根治することができます。

できたとしても痛みはほとんどありませんが、繰り返し粘膜に傷ができたり内部に細菌が感染したりすると、炎症が起きて痛みもあるでしょう。
痛みが出た場合には、細菌感染や炎症が発生しているかもしれません。
できるだけ触らず、歯科医院を受診しましょう。

粘液嚢胞は10歳に満たない子どもから30代までに発症しやすい傾向があります。
ただし、特に発症することが多い年代というのはありません。
年代が高くなるほど発症しづらくなり、50代以降になるとめったに発症しないため、若い方の症例が多くなります。

粘液嚢胞ができる原因

五反田駅前歯医者 
粘液嚢胞ができる原因は主に3つあります。
具体的にどのような原因があるのでしょうか?

まず挙げられる原因が、口内の粘膜への過度な刺激です。
食事の際に口の内側を噛んでしまったり、歯ブラシでこすって傷つけてしまったりすることでよく発症します。
また、歯並びが悪いために、しばしば舌を噛んだり唇を傷つけたりするケースも、粘液嚢胞になる可能性があります。
歯の尖った部分や、怪我や虫歯等で欠けた歯などが口内で粘膜を繰り返し傷つけることも、粘液嚢胞の原因になるため、注意が必要です。
口内に傷がつくと、ウイルスや細菌に感染して炎症が起こる可能性があるのです。

炎症や唾液腺のつまりが原因になることもあります。
炎症や唾液腺がつまることで唾液が溜まり、漏れ出てしまうのです。
口内炎は口内の粘膜に起こる炎症のことですが、炎症が粘液嚢胞の引き金となる場合もあります。
口内が炎症を起こしていると唾液の分泌が正常な状態ではなくなることがあり、粘膜の内側に溜まると粘液嚢胞になるのです。

他に、栄養バランスの偏りや不規則な生活、ストレスなども原因として挙げられます。

粘液嚢胞は放置してもいい?

粘液嚢胞は痛みや炎症をともなわないことが多く、自然に治癒する場合もあります。
放置していても悪性化することはほとんどありませんが、再発するケースがよくあります。
繰り返しできる粘液嚢胞を完治させるためには、根本的な治癒を目指して治療を受けるべきでしょう。

また、検査したらもっと重い病気の症状だったということもあるため、当てはまる症状が表れた場合には、一度歯科医院を受診することをおすすめします。

粘液嚢胞を自分で潰してしまうケースもあるでしょう。
その場合、中の液が外に出るためいったんしぼみますが、原因が解消されていないと再び唾液が溜まり、嚢胞が再発する可能性があります。
嚢胞は繰り返しできるとサイズがだんだん大きくなるのに加え、身も変化して硬くなってしまいます。
つぶしたことでできた傷に細菌が感染し、化膿して痛みが生じる可能性もあるため、自分で潰さず早めに歯科医院で対処してもらいましょう。

粘液嚢胞の主な治療方法は、メスを用いて切開する方法と、レーザーによる治療の2つがあります。
一般的なのはブレードメスによる切開・除去手術で、口内に麻酔をかけて切開し、嚢胞を摘出するのです。
嚢胞除去後は傷口を縫合し、術後3日程度は感染症防止のための抗生剤や痛み止めを服用する必要がありますが、1週間ほどで抜糸できます。

メスによる手術は、確実に嚢胞を除去でき、再発しづらくきれいに治療できることがメリットです。
レーザーを用いた治療では、光と熱によって嚢胞を摘出するか、もしくは蒸散させて治療します。
近くに原因となる小唾液腺があれば一緒に除去する場合もあります。
その場合、麻酔をかけて除去するため、痛みはほとんど感じません。
血管を焼くため出血も少なく、必要な工程も少ないため、施術にかかる時間や治療期間を短縮できるでしょう。

さらに、治療を終えた後はあまり痛みがなく、年齢が低い患者でも施術を受けやすいという点がメリットです。

極低温のガスによって凍結させることで嚢胞を破壊して治療する、凍結外科療法という方法もあります。
壊れた組織は体内に吸収されるため、切除が不要で出血もあまりなく、術後に痛みをそれほど感じないという、レーザー治療に似たメリットもあるのです。
比較的小さい嚢胞の治療には適していますが、施術に使用する機械や設備が整った歯科医院はあまりありません。

嚢胞が大きい場合や、舌の裏側にできたガマ腫の場合は、嚢胞だけを切開する開窓術、あるいはガマ腫切開術ともいう施術が行われることもあるでしょう。
施術時間はかなり短くて済みますが、対処療法ともいえる方法であるため、再発しやすいのがデメリットです。
もし再発を繰り返すようなら、原因となる舌下腺を摘出する可能性がありますが、その際は全身麻酔が必要になるでしょう。

ほかに、嚢胞の内部に、OK-432(ピシバニール)という薬を注射器で直接注入する、OK-432嚢胞内注入硬化療法という方法もあります。
OK-432は免疫力を高める効果があり、癌の免疫療法剤として用いられる薬ですが、粘液嚢胞の治療にも用いられるようになったのです。

嚢胞が小さければ1回の注射で済むため、手術を敬遠したい方や治療を早く済ませたい方には大きなメリットがあります。
ただし、根治ではなく薬によって一時的に膨らみを抑えているだけであるため、再発しやすいのがデメリットです。
治療の対象によっては複数回に分けて注入するため、治療にかかる期間が長くなってしまうこともあります。

粘液嚢胞を治療する場合は、上記のような方法が一般的であり、嚢胞の大きさや症状によって適切な治療方法は異なるでしょう。
まずはきちんと診察を受けて、どの治療が必要となるのか、自分が希望する治療方法を選択できるかを確認してみましょう。

まとめ

粘液嚢胞とは、口内の粘膜の内側に唾液が溜まって水膨れのようになったものです。
一部の場所にできることが多く、場所によって異なる名前で呼ばれます。
粘液嚢胞は粘膜を傷つけたり、炎症が起こったり、あるいは唾液腺が刺激されたりすることで生じるもので、口内炎がきっかけになることもあるのです。
治療方法は切開やレーザー照射が一般的ですが、凍結させて破壊する方法やOK-432を投与する方法などもあります。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。