歯茎は、歯を支えている重要な組織ですが、きちんとケアをしなければ腫れてしまったり、歯周病になったり、下がってしまったりすることがあります。
そうならないためにも、日常的に歯茎をケアしなければなりません。
その場合、歯磨きでケアをするのがおすすめですが、どのような成分が必要となるのでしょうか?
歯茎のケアに有効な歯磨き粉について解説します。
歯茎をケアする効果
歯茎は歯を支える重要な組織ですが、何もケアしなければさまざまなトラブルが起こる可能性があります。
歯茎の病気として最も気をつけるべきなのが歯周病ですが、歯周病とはどのような病気なのでしょうか?
歯周病は、歯肉炎や歯周炎など歯茎に起こる細菌性の炎症をまとめた病気のことをいいます。
歯肉炎、軽度歯周炎、中度歯周炎、重度歯周炎と4段階に進行が分けられていて、一度かかると完治するのが難しいといわれているのです。
歯肉炎になって放置していると歯茎に腫れが起こり、悪化すると出血して、歯茎の中に膿が溜まってしまいます。
歯周病は、歯周病菌と呼ばれる細菌が増殖したことで発症する、細菌感染症の一種です。
歯周病菌は特定の一種類の細菌のことを指すのではなく、歯周病が発症する原因となる複数の細菌のことをいいます。
歯周病菌が増える原因が、歯垢という白っぽい粘性のものです。
細菌が歯に付着している汚れを分解することで歯に付着します。
細菌の塊であり、ごくわずかな量に何億もの細菌が含まれているといわれているほどで、細菌が増殖する原因です。
プラークは、歯に付着したまま放置していると固まって歯石になってしまいます。
歯石は丁寧に歯を磨いても落とすことができません。
歯に付着した歯石を除去するには、歯科医院でクリーニングという施術を受けて除去してもらわなくてはならないのです。
また、歯周ポケットという溝ができて内部に歯垢や歯石があると、深さによっては歯ブラシが届かなくなってしまいます。
歯磨きで歯周病を予防できるかどうかは歯周ポケットの深さが左右するため、歯周ポケットができないよう普段から丁寧に磨くようにしましょう。
歯周病菌はどのように増える?
歯周病菌が増えるためには栄養が必要になります。
増える主な原因となる栄養は、アミノ酸です。
アミノ酸以外では、ブドウ糖やショ糖など歯に付着する糖分を栄養素として増えることもあります。
歯周病菌が繁殖する際は分裂によって増えていきますが、繁殖するためには湿度や温度などの条件がそろっている必要があります。
口内の温度や湿度は細菌が増えるのに最適な状態であることから、歯周病菌が大幅に増えてしまうのです。
また、歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなっていき、歯周病菌は内部で栄養を摂取しているためさらに増えやすくなります。
しかし、細菌同士で拮抗作用があり、唾液などには免疫物質も含まれているため、最大では20分ごとに細胞分裂できる歯周病菌も、実際は4~5時間おきに分裂します。
歯茎をケアする歯磨き粉
歯茎をケアして歯周病を予防できる歯みがき粉としては、どのようなものがあるでしょうか?
最初に気をつけたいのが継続して使い続けることができるという点です。
そのためにも、香りはあまりくどくないさっぱりとしたものを選ぶのをおすすめします。
特に、薬用と書かれた歯磨き粉の中には独特の香りや味がするものも多いため、苦手な場合は別のものを選びましょう。
また、歯周病を予防するには何らかの殺菌作用がある成分が含まれていることも重要です。
殺菌作用がある代表的な成分として、まずイソプロピルメチルフェノール(IPMP)という成分が挙げられます。
他に、塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウムなどの成分も含まれていることが多いでしょう。
既に歯茎が腫れている場合は、炎症を抑える成分が含まれた歯磨き粉を選びましょう。
抗炎症作用のある成分として、トラネキサム酸やグリチルレチン酸などがあり、どちらかが含まれているのかチェックする必要があります。
歯茎が健康な状態であれば、歯周病を予防するために研磨剤が配合された歯磨き粉を選びましょう。
しかし、歯茎が腫れている場合は研磨剤が含まれている歯磨き粉だと歯茎を傷つけて出血しやすくなってしまうため、研磨剤が含まれない物を選ぶ必要があります。
まとめ
歯を支える歯茎は、きちんとケアをしなければ歯周病をはじめとしたさまざまなトラブルが発生してしまいます。
歯周病は、細菌によって歯を支える歯周組織に炎症が起こり、歯茎をはじめとする歯周組織が破壊されていくという病気であり、歯を失う原因として最も多いとされています。
歯磨き粉で歯茎をケアするためには、殺菌成分が含まれていて長く使い続けることができるものを選びましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
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