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歯周病は薬を服用することで治るものでしょうか?

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歯周病は、歯周病菌によってかかる細菌感染症の一種です。
細菌感染症の多くは抗生物質を服用することで治すことができるため、近年は飲み薬で歯周病を治療しようという取り組みをしている歯科医院も多くなっています。
しかし、抗生物質を服用することで本当に歯周病菌は治るのでしょうか?
その効果について、解説します。

抗生物質は歯周病菌に効果がある?

感染症には、細菌感染とウイルス感染があります。
細菌の代表的なものとしては、大腸菌や結核菌などがあります。
歯周病の原因となる歯周病菌も、細菌の一種です。

細菌は1つの細胞で成り立っている単細胞生物で、自己複製をして増えていきます。
また、病気の原因になるものばかりではなく、納豆菌や乳酸菌など人間に有用な細菌もあるのです。

一方、ウイルスは細菌よりさらに小さく、50分の1ほどのサイズです。
自分では細胞を持たず、他の細胞に入って生きています。
人がウイルス感染した場合は、細胞内に入って自分をコピーし、ウイルスが増殖すると細胞を破裂させて飛び散ります。

代表的なウイルスはインフルエンザウイルスやノロウイルスなどがあり、風邪は複数のウイルスによって似たような症状が引き起こされるのです。
抗生物質は細菌にだけ効果があり、ウイルスには効果がありません。

細菌に効果があるということは、細菌の一種である歯周病菌にも効果があるのではないか、と期待されるのも当然です。
特に、ジスロマックという抗生物質は歯周病菌を死滅させる効果があると言われています。

しかし、実際には抗生物質だけで歯周病を治療するということは、現在のところ不可能です。
なぜかと言えば、プラーク(バイオフィルム)があるからです。
バイオフィルムは様々な細菌が集まってできている強固な膜で、歯周病菌はそれに取り囲まれているため、抗生物質が届かないのです。

そのため、歯周病の治療ではこのプラークを除去して行います。
抗生物質は全く効果がないわけではありませんが、仮説では1日3回、500錠ずつ飲めばバイオフィルムを破壊することができる、と言われています。

これは現実的には不可能で、バイオフィルムを破壊する前に体が受け付けず吐いてしまうか、無理に飲んで死んでしまうかもしれません。
そのため、実質的に不可能な方法であると言えるでしょう。

なぜ、歯周病は薬で治すことができないのか

歯周病は、歯周病菌が増殖する原因となるプラークがあると発症します。
しかし、間接的な原因となるものはもっと多く、例えば免疫力も発症に大きく影響するファクターです。

歯周病は、口腔内の歯周病菌が増殖すると発症する可能性が高くなるのですが、どのくらい増えると発症するのか、ということについては個人差があります。
大きく影響するのが、免疫力です。

免疫力が高ければ、なかなか発症しません。
しかし、免疫力が低いとそれほど増殖しなくても発症しやすくなるのです。
免疫力を高めるには、ストレスを溜めないことや規則正しい睡眠、バランスのいい食事などを心がけましょう。

歯周病は細菌感染によってなるものですが、生活習慣病にも数えられます。
特に影響するのが、毎日のブラッシングです。
しっかりとブラッシングしている人はかかりにくいのですが、いい加減に磨いている人は歯周病になりやすいのです。

特に気を付けたいのが、歯を磨かずに寝てしまうことがあるという人です。
また、毎日磨いてはいるものの、1分前後しか磨いていないという人も要注意です。
そういった人は、プラークが増えている可能性が高いでしょう。

また、生活習慣が乱れると免疫力が低下してしまい、歯周病にかかりやすくなります。
免疫力を高める薬はないので、生活習慣を乱さないことが大切です。

そもそも、歯周病菌と呼ばれてはいるものの特定の細菌を指したものではなく、歯周病の複数の原因菌のことを言います。
歯周病は、一種類ではなく、複数の細菌によって発症するのです。

そのため、薬で簡単に治療することができないのです。
治療の方法は、プラークを除去して歯周病菌の巣を無くしたうえで、現在残っている歯周病菌を根絶するしかありません。

抗生物質ではプラークを破壊することができないため、薬を飲んで治すことができると言われたときは、それが本当かよく確認しましょう。
治療が期待できる、などの間違いかもしれません。

根本的に治療するには、まずは正しいブラッシング方法を歯科医院で指導してもらい、毎日正しくブラッシングして歯垢を落とし、歯科医院でクリーニングを受けて歯周ポケットの中の歯垢や歯石なども丁寧に除去することが大切です。

まとめ

歯周病の治療には長い時間がかかるため、もし薬で治すことができるのなら非常に楽です。
しかし、実際にはいくら抗生物質を飲んでも治るものではありません。
ただし、歯周病菌の増殖を抑制する効果はあるでしょう。
歯周病菌を治すには、プラークを除去して歯周病菌を根絶していくことが大切です。
自分でも予防できるように正しいブラッシング方法を学び、歯科医院で定期的にクリーニングを受けましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。