インプラント

インプラントは、意外と古い歴史のある治療方法です

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歯を失った人に人気の治療方法が、インプラントです。

特に有名になったのがここ数十年のことではありますが、実は歴史は意外と古く、昔から実績がある治療方法ということはご存じでしょうか?

インプラントには、どのような歴史があるのでしょうか?

インプラントの起源から、現在に至るまでを解説します。

インプラントの歩み

インプラントがいつからあるのか、知っている人は少ないでしょう。

多くの人は名前が出てきた数十年前、人によってはここ数年と思っているかもしれません。

しかし、実はかなり古くからあるのです。

インプラントの歴史は紀元前までさかのぼることができ、エジプト文明の時代には歯の代わりに宝石や象牙などを埋め込んでいたことがわかっています。

また、インカ文明のミイラからはサファイアの人工歯根が発見されています。

ただし、この当時のインプラントは生きたまま埋め込まれたわけではなく、死後に歯がないことで不自由な思いをしないように、という儀式的な意味合いがあって埋め込まれたのではないか、とも言われています。

その後、西暦300年代には鉄製のインプラントが埋め込まれている状態が発見されていて、西暦700年代には貝殻が女性の顎と一体化している状態が、マヤ文明の遺跡から発見されているのです。

世界中の遺跡からは、これ以外にも歯の代わりに金やアルミニウム、エメラルドなどが埋め込まれている形跡が発見されています。

ただし、これらのものは実用性がなく、医学的な裏付けがないとみられるものばかりで、実用的なインプラントは1960年代に登場しています。

インプラントが現在のようになったのは、1952年にスウェーデンの学者であるイングバール・ブローネマルク教授によってチタン金属が骨と結合することが発見されたことによります。

血流の研究のためにチタンをウサギの骨に埋め込んで実験した際に、骨と結合して取り外すことができなくなったことから、チタンが骨と結合することが分かったのです。

この状態は、オッセオインテグレーションと名づけられました。

そして、さらに研究を重ねた結果、チタンが骨に有害な作用を及ぼしにくいということが判明しました。

それにより安全が確認され、人に応用されるようになったのです。

インプラントとしては、1965年にねじのような形のインプラント体が登場しました。

そこからインプラント治療は飛躍的に向上し、広く普及したのです。

ちなみに、インプラント治療を最初に受けた男性は、40年ほど問題なく使い続けました。

現在のインプラントは?

このように、現在のインプラントにつながる発見は、偶然によるものでした。

そこから発展した結果、現在は日本で30種類前後、世界中では100種類前後のメーカーのインプラントがあります。

多くの種類があるインプラントですが、その品質がすべて均一ということはもちろんありません。

特に注意したいのが格安とうたっているインプラントで、品質には注意が必要です。

インプラント治療は、信頼できる歯科医院を選んで受けることが重要ですが、さらに取り扱っているインプラントのメーカーも確認しましょう。

メーカーが異なると規格も違い、メンテナンスの際にねじを外す際の器具にも違いが出てきます。

インプラントメーカーで広く普及している会社は、まずノーベルバイオケア社があります。

世界中で一般的に普及しているメーカーで、歴史があり実績も豊富です。

ノーベルバイオケア社のインプラントは、パーツや形態などが幅広く揃えられています。応用できる範囲も広く、様々な症例に適応しているのが特徴です。

また、インプラント治療後のアフターケアのため、治療後の記録を残すための「ペイシェント・カード」を発行しています。

これには、ロットナンバーやインプラントのサイズなどが書かれています。

ノーベルバイオケア社のインプラントだということがすぐにわかるため、引っ越しなどで別の歯科医院を受診することになった場合も安心です。

ストローマン社のインプラントは、世界で初めて表面を粗くしたことで有名です。

同社が独自開発したもので、インプラント表面が早期に骨と結合するのを促進します。

ストローマン社は、基本的に1回法で行われることから、見た目が気になる前歯などにはあまり向いていないと言われています。

しかし、角度補正などで対応できるケースも増えています。

臨床データも豊富で、研究を重ねていることから信頼性のあるメーカーです。

ジーマーデンタル社のインプラントは、表面をハイドロキシアパタイトでコーティングしているのが特徴です。

この成分によって、骨との結合をよくして定着の時間を短縮できるのです。

国内メーカーでは、京セラインプラント社が有名で、日本における歴史と実績があり、長期症例も豊富です。

海外のメーカーと比較するとやや安価で、インプラント治療は2回法で行われます。

まとめ

インプラント治療は、かなり古くからある治療方法です。

かつては儀式的な意味合いが強いものでしたが、チタンが骨と結合する性質があり、安全性が高いということが分かったため、医学的な裏付けのある治療方法となり広く用いられるようになりました。

現在では、インプラントメーカーも数多くあり、それぞれ特徴があります。

価格や利点などで選ぶことができる治療となり、多くの人が利用できるものになっています。

東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。

一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。