歯並びを整える歯列矯正治療では、矯正装置を使用します。
一般的には金属製の矯正装置を使用するのですが、他にもいくつかの矯正装置があります。
中でも人気があるのがインビザラインです。
インビザラインは、どのような矯正装置なのでしょうか?
インビザラインについて、解説します。
インビザラインとは?
従来の歯列矯正は、歯の表面に金属ブラケットという金属板を着けて、ワイヤーを通して歯に圧力をかけ、正しい位置へと移動させるという方法で行われています。
金属の代わりにセラミックを使用したブラケットや、歯の表面ではなく裏側に装着する装置などもあります。
インビザラインも、矯正装置の一種です。
ただし、金属製の矯正装置ではなく透明なマウスピース型の矯正装置であり、一般的なマウスピース型矯正装置とは区別されています。
インビザラインは、1999年に米国のアライン・テクノロジー社が米国内の矯正歯科医へと提供を開始した、インビザライン・システムに基づいた矯正治療です。
現在では米国内だけではなく世界80か国以上で使用されている治療で、累計500万人以上の矯正治療が行われています。
矯正治療を始める際は、まず歯型を採取してマウスピースを作成します。
マウスピースがインビザラインだと思っている人も多いのですが、マウスピースはアライナーと呼ばれています。
アライナーは、透明なプラスチック製のマウスピースなので、装着している時に口を開けてもあまり目立ちません。
取り外しは自分でできるため、食事をする時に外すことができます。
マウスピースは、歯を動かしたい位置に合わせて作成され、0.25mmずつずらされています。
一週間ほどで予定していた場所まで動くので、新しいマウスピースに交換して徐々に動かしていきます。
インビザラインのメリット
インビザラインは、メリットが多い治療方法です。
インビザラインを選ぶ理由として多いのが、外から見ても目立たないという点です。
金属ブラケットは目立つため口を開けたくないという人が多いのですが、インビザラインは口を開けてもほとんど見えません。
また、インビザラインは食事や歯磨きの時などに自分で外すことができる、という点もメリットです。
装着したままになる金属ブラケットのように、隙間に食べかすが挟まって虫歯の原因になるようなことはありません。
ただし、しょっちゅう外したままにしていると治療がなかなか進まないため、注意が必要です。
食事や口腔ケアの際は邪魔になるため外した方がいいのですが、邪魔にならない時にはなるべく着けたままにしておきましょう。
歯列矯正は、歯に圧力をかけて動かしていくため、痛いという人も少なくありません。
しかし、インビザラインは痛みが少ない矯正装置です。
動かす幅が少しずつなので、ほとんど痛みはありません。
マウスピースであるアライナーはプラスチック製なので、口の中に当たって切れてしまい、口内炎になるといったトラブルもありません。
そのため、スポーツなども自由に楽しむことができます。
また、金属アレルギーの方でも安心して使用可能です。
取り外しができるので、洗浄なども簡単にできます。
衛生的に使いたいのであれば、入れ歯の様に洗浄剤を入れておくのがおすすめです。
寝る前に入れておけば、夜のうちに洗浄されます。
通院回数が少なくて済むというのも、インビザラインのメリットです。
最初の頃は1週間に1回程度で、それ以降は数か月に1回程度に減ります。
インビザラインのデメリット
インビザラインでの治療中は、いくつかの点に注意して使用しましょう。
例えば、食事については特に制限はないのですが、食事後にアライナーを装着するときは歯を磨いてからにしてください。
また、装着したまま水を飲んでも特に影響はありませんが、少量であっても糖分を含んでいる飲み物や果汁などの酸っぱい飲み物などを飲む際は、虫歯を予防するためにも一度外してから飲み、その後で歯磨きをしてから再び装着するようにしてください。
矯正治療の途中で虫歯や歯周病になった場合は、先にその治療を行う必要があります。
その治療で詰め物などをした時は歯の形が変わってしまうため、それまで使用していたアライナーが使えなくなる可能性もあります。
その場合には、再度治療をやり直すことになるでしょう。
アライナーを付けた状態だと、話しにくいこともあります。
なるべく長く装着しておかなければ矯正治療が遅れてしまう可能性があるのですが、重要な話をする時は、外してから話すようにした方がいいでしょう。
また、インビザラインで抜歯矯正をするのは難しいので、抜歯が必要なケースでは経験豊富なドクターに依頼することをおすすめします。
抜歯が必要だからインビザラインでの矯正はできないと言われた時は、別の歯科医院を受診してください。
まとめ
歯列矯正に使用する矯正装置はいくつかあるのですが、近年特に人気なのがインビザラインです。
取り外しも簡単なので、邪魔になる時は外しておくことができるのですが、矯正について真剣に取り組んでいないと外したまま忘れることもあります。
子どもの矯正などでは、インビザラインを使用するのはお勧めできません。
歯列矯正でインビザラインを希望する場合は、事前に治療内容などを確認しておきましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。