虫歯の治療で歯を削った後に装着する補綴物は、保険診療になる銀歯を選ぶケースが多いでしょう。
特に、奥歯など外から見えにくい場所の治療であれば、銀歯でも問題ないと考えるかもしれません。
しかし、銀歯にはデメリットがあり、注意が必要です。
どのようなデメリットがあるのか解説します。
銀歯の主なデメリットは？
日本では、保険診療での虫歯治療には基本的に銀歯が用いられるため、被せ物といえば銀歯というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか？
特に、子どもの頃に虫歯治療をしている場合には、銀歯をつけているケースがほとんどです。
日本では特に規制されていませんが、歯科医療の先進国であるドイツでは、銀歯の使用が禁じられています。
スウェーデンでも、小児や妊婦に対する銀歯の使用を禁止しています。
なぜ禁止されているのかといえば、銀歯を長期使用することによる健康リスクがあるためです。
銀歯は、金銀パラジウム合金という金属でできています。
複数の金属が混じってできているため、金属アレルギーがある場合には、含まれている金属のどれかにアレルギー反応が出てしまうリスクがあります。
口内では唾液が生じますが、金属イオンは少しずつ唾液に溶け出していきます。
体内に流れ込んで溜まっていくと、やがて金属アレルギーの原因となることもあるため、現時点で金属アレルギーではない人も注意が必要です。
銀歯のデメリットとして他に挙げられるのが、見た目の問題です。
銀歯を装着した歯は、口を開けた時にかなり目立ちます。
そのため、前歯では、まず使用されることがないでしょう。
しかし、奥歯なら安心というわけではありません。
奥歯に使用した場合であっても、大きく口を開けた際にはっきりと見えてしまいます。
誰かと向かい合って食事をしている時も、ふとした拍子に見えてしまうかもしれません。
後々生じるデメリット
銀歯には、後になってから生じるデメリットもあります。
例えば、壊れたり溶けたりすることが、銀歯のデメリットです。
銀歯に使用されている金銀パラジウム合金は、経年劣化する金属です。
食事の際の熱で徐々に腐食して穴が空いたり、接着剤が溶けて外れたりすることもあります。
また、銀歯を付けた歯は、二次う蝕が起こりやすいこともデメリットです。
経年劣化に伴い、銀歯には隙間ができたり段差が生じたりすることがあり、隙間や段差に食べかすなどの汚れが溜まっていくと、治療した歯が再び虫歯になってしまう可能性があります。
汚れが溜まることによって、虫歯以外に歯周病や口臭なども起こります。
特に気を付けたいのが、治療の際に神経を除去した歯です。
神経がないため、虫歯が進行しても痛みを感じにくくなっているうえに、歯自体が劣化していることもあるでしょう。
さらに、銀歯の下で虫歯が進行していくため、見た目ではわかりにくいことも問題です。
銀歯のデメリットとして、唾液と共に少しずつ溶け出していくことも挙げられます。
金属イオンが歯茎に色素沈着すると、歯茎が黒ずんだり、歯茎と歯の間が黒くなってしまったりするケースがあります。
唾液で銀歯が溶け出すことは止められません。
解決するには、金属製以外のクラウン等を使用する必要があります。
銀歯のデメリットを避けるために
銀歯のデメリットは、銀歯を使用している以上避けようがないものがほとんどです。
避けるためには、銀歯以外の補綴物を使用しなくてはいけません。
銀歯のデメリットを実感したことで、時間が経過してから改めて他の治療に切り替える人もいます。
銀歯の再治療を希望する人が、代わりに選ぶことが多いのがセラミックです。
セラミック製のクラウンやインレーは、天然歯とほとんど変わらない色調なので、つけていても目立ちません。
歯は、単に白いだけではなく透明感があり、真っ白ではなく若干他の色がついています。
セラミックは作製する際に色調の調整が可能であるため、治療を受ける人の歯の色に合わせられ、透明感のある白さを再現可能です。
また、セラミックは経年劣化することもなく、一部に穴が空くこともありません。
接着が取れるまでは問題なく使用でき、二次う蝕も防止できます。
なお、最初から、セラミック治療を受けることも可能です。
ただし、自由診療のため保険の適用外となる点に注意が必要です。
セラミック治療を希望する場合には歯科医師に相談し、メリット・デメリットを確認しましょう。
併せて予算についても確認してください。
まとめ
虫歯治療で、保険診療の素材であり基本的な治療として用いられるのは銀歯です。
しかし、銀歯は国によっては禁止されている素材で、さまざまなデメリットが潜んでいます。
目立ちやすいという影響が小さいものから、金属アレルギーの原因になることもあるなどの重大な影響を与えるものもあるため、注意が必要です。
また、銀歯は二次う蝕が起こりやすいため、防ぐためにもセラミック治療をおすすめします。
東京都品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。