近年、子供の姿勢の悪さを気にする保護者が増えています。
子供の姿勢が悪いと、骨格にゆがみが出てしまうことが心配ですが、それだけではありません。
実は歯並びにも悪影響があるのです。
歯並びに影響が出る姿勢とは、どのような姿勢なのでしょうか?
また、姿勢を正すためにはどのような点に注意が必要でしょうか?
悪い姿勢とは?
近頃、いわゆる猫背と呼ばれる背中が丸まった状態の子供が増えています。
猫背の原因となるのは普段の生活習慣というケースが多いです。
それだけでなく、口呼吸によって猫背になることもあるため、注意しなければなりません。
鼻呼吸が主になっていると、背筋を伸ばしたまま呼吸することができます。
一方、口呼吸の場合は、上を向いていた方が楽に呼吸できます。
上を向いた状態で正面を見ようとすると猫背になってしまうのです。
たまに上を向くだけなら影響はありません。
しかし、いつも上を向いたままになると、猫背の状態が定着してしまうでしょう。
昔から「猫背はよくない」といわれています。
猫背でいると骨格にゆがむだけでなく、口呼吸が増えてしまう、という問題があるためです。
猫背の状態が続くと、背骨や背筋が曲がった状態が普通だと感じてしまいます。
そのため、背筋をまっすぐに伸ばすと違和感を覚えてすぐ元に戻ってしまうでしょう。
また、普段から背筋を伸ばしていないため、筋力も低下して正しい姿勢を維持しにくくなります。
姿勢が悪いと楽に呼吸できるのが口呼吸になってしまうため、いつの間にか口呼吸をするようになるでしょう。
口呼吸は、口内が乾燥しやすくなり口の周りの筋肉も衰えやすくなってしまいます。
それだけでなく、虫歯や歯周病などを引き起こす可能性もあるため、鼻呼吸にしなければなりません。
そのためにも、正しい姿勢をとることは大切です。
姿勢に問題がないものの、鼻が詰まっているために口呼吸になりやすい場合には、鼻詰まりの原因を治してください。
口呼吸は歯並びの乱れを引き起こす可能性があります。
なぜなら、口周りの筋肉のバランスが崩れてしまうからです。
口呼吸をすると舌が通常よりも下がるため、上顎を支えられなくなります。
唇を閉じる筋肉も衰えやすくなるなど、舌や唇のバランスが崩れるため、歯並びが悪化しやすいのです。
また、口呼吸になると、うつ伏せや横向きが寝やすい姿勢になります。
寝る時の姿勢によっては歯列に頭の重さが加わるため、歯並びが悪くなってしまうのです。
以上のとおり、姿勢が悪いと口呼吸になりやすく、口呼吸は歯並び悪化の原因になります。
きれいな歯並びにするためには矯正治療をしなければならず、時間と費用がかかります。
大人になってから、歯並びで悩まないようにするためにも、正しい姿勢と鼻呼吸は大切です。
子供の姿勢には注意を払い、姿勢が悪ければ早い段階で正しい姿勢に矯正しましょう。
また、子供が口呼吸になっていないか、よくチェックしてください。
日常の姿勢で注意する点
正しい姿勢は歯の健康にもつながるため、子供の姿勢にはよく注意してください。
注意しなくてはならない姿勢は、日常の生活や食事中、あるいはゲームやテレビを見ているとき、勉強をしているときで異なります。
まずは、日常の生活と食事の要注意な姿勢を解説します。
最初にチェックする点は、肩の状態です。
まっすぐ立った時に肩が水平になっていれば問題ありません。
しかし、左右の肩のどちらかが下がっている場合には注意してください。
なぜなら、背骨が曲がっている可能性があるからです。
また、重心が傾いていると背骨が曲がる恐れがあるため、体の重心もチェックしましょう。
正しい位置に重心がないと、姿勢が悪くなってしまいます。
子供が肩こりや頭痛、腰痛などに悩まされている場合には、重心が傾いているかもしれません。
食事中は、背筋が左右のどちらかに傾いていないかどうかチェックしましょう。
加えて、椅子に座った状態で両足がしっかりと床についているかどうかも確認してください。
なぜなら、足が床につかないと、しっかり噛むことができないからです。
しっかり噛めないと、顎が正常に発達しにくくなります。
食事中にテレビをつけている場合には、子供の真正面にテレビが位置しているか確認しましょう。
なぜなら、テレビが横にあると、子供は大きく体をひねった状態で観ようとするからです。
無理な姿勢をとり続けることになるため、姿勢悪化につながります。
テレビや子供の椅子の位置を調整するか、テレビを消して食事をしてください。
ゲームや勉強をしている場合には、背中が丸まっていないかどうかを確認してください。
また、寝転がった状態でゲームをしている場合も注意が必要です。
首の角度が普段とは違うため、首を痛めてしまう可能性があります。
首の骨がまっすぐになるストレートネックにならないよう、気を付けてください。
勉強中の注意点として挙げられるのは、頬杖と猫背です。
頬杖をつくと、手によって加わる圧力で歯の位置がズレてしまうため、歯並びの悪化につながります。
猫背になると、視力が悪くなるだけでなく、口呼吸をしやすくなってしまいます。
口呼吸は歯並びの悪化につながりやすいため、正しい姿勢をとり、鼻呼吸を習慣づけてください。
まとめ
子供は、気が付いたら猫背になっていることがあります。
特に、口呼吸をしていると猫背になるケースが多く、口呼吸が増えて口内の乾燥や歯並びの乱れの原因となってしまうでしょう。
日常においても、体が左右どちらかに傾いていないか、猫背でゲームをしていないか等に気を付けてください。
普段から子供の姿勢に気を配りましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。