インビザラインやクリアコレクトは、マウスピースを使用して歯を動かします。
実は、使用するマウスピースは歯科医院で作製するのではなく、提供している企業で全て作製しているのです。
それぞれのマウスピースは、どこで作っているのでしょうか？
インビザラインとクリアコレクトの作製の違いは何か、解説します。
インビザラインの作製
インビザラインの治療を開始する際は、カウンセリングを行って治療後のイメージや希望などを共有し、治療方針について決定します。
イメージを共有したら、虫歯や歯周病などがないか口内をチェックして、歯型を採取したらレントゲン撮影や口内写真の撮影などを行って、精密検査を行います。
口内の状態を正確に把握することで、インビザラインの治療の効果もより高くなるのです。
精密検査の結果から、矯正治療でどのように歯が動くのかをシミュレーション結果として提示し、具体的な治療の内容や必要な期間、全体の治療費の目安などを説明します。
内容に問題なければマウスピースの作製に取り掛かりますが、インビザラインのマウスピースは歯科医院では作製できません。
作製は、インビザラインを提供するアライン・テクノロジー社が一手に引き受けているため、採取した歯型のデータを送付して作製を依頼することになるのです。
アライン・テクノロジー社の本社はアメリカにあります。
同社の日本法人もありますが、マウスピースの作製は行っていないため、アメリカ本社で行わなければなりません。
日本法人のインビザライン・ジャパン株式会社はあくまでも日本国内におけるアライン・テクノロジー社の窓口という位置づけです。
マウスピースは、データを送ればすぐにできるというわけではなく、かなりの時間がかかります。
データ自体はすぐに送れるものの、アメリカで作製して日本まで輸送してくる期間が必要となるため、マウスピースの作製には4週間ほどかかるようです。
治療はマウスピースが届いてから開始することになります。
なお、インビザラインでは最初の歯型から治療が終わった時点での歯型をシミュレーションし、移動シミュレーションに応じた全期間のマウスピースを全て作製します。
最初は1カ月待つことにはなりますが、治療開始時に必要なマウスピースが全て届くため、治療を始めた後の進行はスムーズです。
インビザラインは世界中で1400万件以上の治療実績があるため、今までの治療のデータが蓄積されていて、治療に役立っています。
データが多いということは、精度も高くなるということであるため、インビザラインは矯正治療として高い信頼があるのです。
クリアコレクトの作製
クリアコレクトの治療で最初に行うのは、カウンセリングです。
クリアコレクトについて詳しく説明したうえで、口腔内の検査を行い、虫歯や歯周病がないかを確認します。
虫歯や歯周病があったとしても、クリアコレクトは矯正治療と並行して虫歯の治療も行えるため、先に治療する必要はありません。
カウンセリング後は、口腔内をスキャンして歯型のデータを採取し、マウスピースを作製します。
また、レントゲン撮影のほか、必要に応じて歯科用CTによる画像精密診断を行い、治療しても問題ないか精密検査をして口内の状態を確認していくのです。
歯型のデータを取得したら、デジタルデータ上で3Dシミュレーションを行い、歯をどのように動かしていくか確認します。
シミュレーション結果を基にして治療計画を立案し、治療計画に応じてもらえたら、マウスピースを作製することになるのです。
クリアコレクトの場合は、歯型のデータをストローマン社に送付すると、データから必要なマウスピースの枚数などを見極めて、作製して送付してくれます。
クリアコレクトとは、2006年にアメリカのインプラントメーカーの老舗であるストローマン社が提供を開始した、マウスピース矯正です。
マウスピース矯正には多くの種類がありますが、クリアコレクトは現在、インビザラインに次ぐ世界2位のシェアを誇っています。
クリアコレクトには、矯正する歯の本数や状態によって6種類のプランが用意されています。
プランによって使用するマウスピースの枚数も変わり、料金や治療期間なども異なるのです。
どのプランが適しているかは症例によりけりであるため、最初のカウンセリングでしっかりと詳しい話を聞き、そのうえで決定しましょう。
インビザラインとクリアコレクトは、どちらも海外に作製を依頼するため時間がかかりますが、治療の精度が非常に高いことが強みです。
まとめ
インビザラインとクリアコレクトに使用するマウスピースは、それぞれの治療を提供しているアメリカの企業が作製します。
インビザラインは、歯型を採取したらデータとしてアメリカのアライン・テクノロジー本社に送付しなければなりません。
送付すると、データに沿って作製されたマウスピースが届きます。
クリアコレクトも、アメリカのストローマン社に採取したデータを送付することで、ストローマン社がマウスピースを作製して送られます。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。
五反田駅前歯医者では、歯科治療に関する知識補完を目的として執筆しています。
従って、扱っていない治療にも触れる場合が御座います。
当院では、今回の記事にあるクリアコネクトを扱っておりません。
当院では、どんな症状にでも適応可能なインビザラインを推奨しております。