歯並びを整える矯正治療にはいくつかの治療方法がありますが、中でも人気があるのがマウスピース矯正です。
マウスピース矯正というと、特に有名なインビザラインを思い浮かべる人も多いでしょう。
実はマウスピース矯正には色々な種類があるのです。
日本で受けることができるマウスピース矯正の種類について解説します。
目次
海外企業のマウスピース矯正
マウスピース矯正は海外で開発されたものから始まっていて、現在は日本を含めた世界中で提供されています。
海外企業が提供しているマウスピース矯正には、どのようなものがあるのでしょうか?
非常に多くの種類があるため、主なものだけ解説します。
インビザライン
1999年に米国アライン・テクノロジー社から提供され、世界的に広く普及しているマウスピース型の矯正装置です。
治療前にコンピューターを使って歯の移動を三次元的にシミュレーションし、その計画に沿って歯を少しずつ移動させるように、複数のマウスピースを製作します。
歯が動くにつれてマウスピースを交換していくことで、計画していた最終地点まで歯を動かすことが可能です。
インビザラインのマウスピースはアメリカの工場で全て作製されているため、治療を開始するまでに1ヶ月前後かかります。
クリアコレクト
クリアコレクトは近年アメリカでシェアを伸ばしているマウスピース矯正で、インビザラインに次いで多くのシェアを占めています。
クリアコレクトを提供しているのは、インプラントの老舗メーカーであるストローマン社です。
クリアコレクトの1日あたりに必要な装着時間は目安が22時間以上と、インビザラインよりも長い時間装着することになります。
しかし、クリアコレクトの場合は他のマウスピース矯正よりフィット感が増しているため、着けていても違和感は少ないでしょう。
また、クリアコレクトは他のマウスピース矯正と同様に、歯の表面にマウスピースを固定するアタッチメントという装置を装着します。
ただし、他のマウスピース矯正よりアタッチメントが少なくて済むことが特長です。
クリアコレクトは矯正力が強く、前歯だけに対応しているため、限られた範囲で力を集中的にかけられることが特徴です。
なお、クリアコレクトは1日のほとんどの時間を装着に充てなければならず、外す時間が短いほど効果が出やすいという点は、他のマウスピース矯正と変わりません。
エシックス
1990年代前半に、ジャック・シェリダンが開発した矯正装置であり、治療前の歯型から作ったマウスピースに、手作業で細工を加えて製作します。
1つのマウスピースを少しずつ調整していくため、マウスピースを毎回交換する必要がないことが特徴です
ただし、エシックスは、歯並びの状態によってはゴムなどを併用する必要があるため、審美性や取り外しのしやすさの面で劣る場合があります。
シュアスマイル
米国デンツプライシロナ社が提供する、デジタル3D技術を活用したマウスピース矯正治療システムです。
デジタル製作のため精度が高く、それぞれの症状に合わせてカスタマイズされた治療が可能であることが特徴です。
最初に口の中をビデオカメラで撮影するだけで、シミュレーション機能により歯・歯根・骨を3Dモデル化し、デジタル設計図と治療計画が完成します。
イークライナー
最新コンピューターシステムを使用したマウスピース型矯正装置で、最初に採取した歯型から3Dスキャンデータ化し、すべてのマウスピースを作製します。
従来のコンセプトを踏襲して作製方法を改善することで、精度の高い治療ができる点が特徴です。
韓国のイークリアインターナショナル社および、イークライナー・ジャパン社が提供する矯正装置です。
シースルーアライナー
シースルーアライナーは、矯正治療を受ける前に治療後の完成イメージを詳細に把握し、イメージどおりの治療を進めていくことができます。
症例や治療計画、歯の移動をコンピューターで把握するため、患者の希望に非常に近い形で矯正治療を実現可能です。
シースルーアライナーは、激しい運動をしても装置が壊れるリスクが低いため、治療中の行動はほとんど制限されず、通常通りの生活を送ることができます。
エンジェルアライナー
エンジェルアライナーは治療精度が高く治療期間が短いため、費用を比較的安く抑えられる可能性のあるマウスピース型矯正装置です。
エンジェルアライナーのアライナーは透明で柔らかく、装着時にほとんど目立ちません。
いつでも取り外し可能であることから、快適に使用できるのが特徴です。
CTのデータをSTLデータに置き換えず、生の状態のまま口腔内のデータと連携させられるため、補正されていないリアルな上・下顎骨と歯牙の状況が把握できます。
国内開発のマウスピース矯正
マウスピース矯正の中には、日本国内で開発されたものも少なくありません。
国内開発の主なマウスピース矯正について、解説します。
クリアライン
クリアラインは透明で目立たずに矯正ができるため、人気があります。
マウスピース矯正ブランドの一つであり、名古屋を中心としたSEISHOKAIグループ独自の矯正方法です。
マウスピース矯正の中でも低価格・短期間での治療が可能であり、ホワイトニングも同時にできるという特徴があります。
なお、クリアラインは前歯上下6本に対する部分矯正であり、全体の歯並びを整えることはできない点に注意が必要です。
アソアライナー
透明なマウスピース型の矯正装置のひとつであり、理想的な歯並びになるように、1ヵ月に1回、歯を移動させた状態で歯型採取を行なってマウスピースを作製します。
マウスピースの厚みや種類、診断用のプログラムなどを改良したことで、より正確に治療できる矯正装置となっています。
アソインターナショナル社が提供する、日本製マウスピース型矯正装置であり、軽度~中等度程度の不正歯列に適応可能です。
キレイライン
2017年にスタートした、主に前歯を動かす事にフォーカスしたマウスピース矯正の一種です。
ウィ・スマイル
「安く・早く・簡単に」をコンセプトにした、透明なマウスピース装置による矯正治療です。
ゼニュム
2018年にシンガポールで誕生し、「Smile More」というブランドミッションのもと、現在世界9拠点に展開しているマウスピース矯正です。
シンガポール、香港、マレーシア、台湾、ベトナム、インドネシア、タイ、マカオなどアジアを中心に導入されているマウスピースで、2021年11月に日本に上陸しました。
ホワイトライン
コレクトラインがリニューアルしたブランドで、2022年7月1日にホワイトライン矯正として生まれ変わりました。
オーマイティース
日本初のブランドで、オンライン中心に診療回数を抑えて治療を進めるという特徴があります。
AIや3Dプリンターを活用し、前歯に絞った部分矯正でリーズナブルな価格設定を実現しています。
ハナラビ
ハナラビも比較的低価格での治療が可能なマウスピース矯正です。
初期の検診以降は自宅にマウスピース装置が届き、治療期間中1~4回の通院回数で矯正治療が受けられます。
日本国内でマウスピースの製造を含めた運用をしているため、リーズナブルな価格での歯列矯正が可能です。
はならぶ
今までの歯科矯正よりも大幅にコストを抑えつつ、目立ちにくい透明マウスピースで矯正できることが特徴です。
また、歯槽骨が薄い、歯根が短い等のアジア人特有の特徴に対し、最適化された治療を提供しています。
ディパール
現代の3Dテクノロジーと、独自システムにより開発されたマウスピース矯正で、包括的な歯科医療に基づいて症例経験豊富な歯科医と矯正専門技工士が作製しています。
エミニナル
エキサイト翻訳などを展開するエキサイト株式会社が、2021年に提供開始したブランドで、月々2,750円から治療が可能です。
オペラグラス
日本で開発されたシステムの中では唯一、最新のコンピューター3D画像で精密に装置を設計することが可能な、新しいマウスピース矯正装置です。
3D画像によるシミュレーションと、その都度歯型採取を行なって装置を作製することで、正確な治療を行なえます。
GalaxyAlign
定額料金制であるため、追加料金がかかることはなく、3ヶ月に1回は治療の進行度合いを確認して再設計することでリカバリーするマウスピース矯正です。
まとめ
マウスピース矯正といえばインビザラインを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実は非常に多くの種類があります。
日本国内で開発されたものも多く、それぞれ異なる特徴があるため、インビザラインよりも自分に合うと思えるマウスピース矯正もあるかもしれません。
ただし、歯科医院によって扱っているものは異なるため、自分が通える範囲で扱っているところがあるか、確認しましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。