過剰歯があるかもしれないと歯科医にいわれて、困ったことがある人もいると思います。
過剰歯というのは、正規の本数を超えて生えている歯のことです。
小学校などの集団検診では見つけにくいのですが、具体的にどのような状態になっているのでしょうか？
過剰歯とは何か、なぜできてしまうのかを解説します。
余分な歯とは？
人間の歯は、合わせて28本生えてくる規則性があり、さらに親知らずが何本か生えてくることがあります。
人間の歯の本数は基本的に上限が決まっているのですが、人によっては上限よりも多くの歯が生えることがあるのです。
通常生える歯とは別に生えてくる歯のことを過剰歯といい、子どもの前歯の真ん中付近にみられることが多いでしょう。
生えてくると、すでに生えている歯の位置をずらして歯並びが悪化したり、永久歯に生え変わるとき妨げになってしまったりすることがあります。
親知らずを含めると歯は最大で32本生えてくるのですが、必ずしも32本生えてくるというわけではありません。
なぜなら、親知らずが生えてくるかどうかは人によって異なるため、必ずしも4本生えるとは限りません。
本数は人によって異なり、先天性欠損で1本も生えてこない人もいるため、本数にかかわらず過剰歯は通常数えられる歯とは別に扱われるのです。
いくつかの種類があり、生えてくる場所や生え方などで呼び方が変わるので、種類ごとの違いについて把握しておきましょう。
まっすぐ生えてくるケースもあれば、歯茎の中に向かって生えてくることもあるため、一見すると分からないこともあるのです。
最も多いのは上の前歯に近い場所の奥側に生える場合で、歯並びが悪化する原因になることも多いでしょう。
生え方によっては、ほかの歯に影響を与えてしまうこともあるため、生える向きなどには注意してください。
なぜ生えてくるのか？
過剰歯が生えてくると歯並びなどに悪影響があるため、できれば生えてこないように予防したいと考える人もいると思います。
しかし、なぜ生えてくるのか原因について知らなければ、予防に取り組もうにも手段がないでしょう。
なぜ歯が余分に生えるのか、主な原因について解説しますが、実は生えてくる原因についてははっきりとわかってはいません。
説としては、遺伝によるものという説や歯になる前の段階で歯胚が外傷を負い、分割されてしまうことで歯が余分に生えるになるという説もあるのです。
分割された歯が個別に成長したことで歯の本数が増えてしまうというのは信ぴょう性があるかもしれませんが、明確ではありません。
発生する割合は全体の3％ほどで、特に女性よりも男性に発生する割合の方が3倍高いといわれているのです。
また、特定の疾患や症候群によって生えてしまうというケースもあるといわれているのですが、具体的な病名はわかりません。
過剰歯は抜歯が必要？
過剰歯が生えていると歯並びなどに悪影響があるのですが、もし生えてきた場合はすぐに抜歯した方がいいのでしょうか？
実は、必ずしも抜歯しなくてはならないというわけではなく、放置していてもいいケースもあります。
抜歯をする必要があるかどうかは、正常な歯にどのような影響があるのかという点で判断されるため、邪魔になるようなら抜いたほうがいいでしょう。
例えば、余分に歯が生えてきたせいで歯並びが悪くなってしまったという場合は、抜歯する必要があります。
また、永久歯の根に影響を与えて溶かしてしまう可能性があるという場合も、抜歯をした方がいいでしょう。
しかし、生えていてもほかの歯の邪魔にならないのであれば、わざわざ抜歯せずに放置しましょう。
なお、抜歯する場合はなるべく早い段階で抜歯しなければ、永久歯に生え変わる時に抜歯すると歯並びに影響が出てしまう可能性があります。
また、抜歯のタイミングが遅ければ永久歯の神経に傷をつけてしまうリスクもあるため、抜歯をするタイミングはなるべく早くしましょう。
種類によっても歯を抜くのに適した時期は異なり、順正過剰歯であれば歯茎から生えてくるまで待ってから抜歯した方がいいでしょう。
逆性過剰歯が骨の奥に位置していると抜歯をするには歯茎を切開する必要があるケースも多いため、特に問題がなければ放置しても問題ありません。
しかし、ほかの歯に影響を与える場合は切開してでも抜歯した方がよく、鼻腔に悪影響を与える場合は耳鼻科とも連携が必要になるでしょう。
まとめ
歯には上限となる本数があり、さらに親知らずが生えてくるかどうかで本数が変わるのですが、中には本来生えてくる歯の数に含まれない過剰歯という歯が生えることがあります。
過剰歯は正しくない場所に生える余分な歯で、生えてくると他の歯を押しのけて歯並びを悪くする可能性があるのです。
基本的には抜歯をした方がいいのですが、他の歯に影響を与えなければわざわざ抜歯する必要はありません。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
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