歯科医院で歯磨きの仕方について注意を受け、正しい方法を教わることもあるでしょう。
ブラッシング指導といい、歯科衛生士さんが指導を行います。
ブラッシング指導ではどんな指導が行われるのでしょうか？
歯科衛生士さんのブラッシング指導の詳細を解説します。
ブラッシング指導とは？
歯科医院では、歯垢を除去できるようにブラッシング方法の指導を行うことがあり、受けたことがある人もいるでしょう。
ブラッシング指導はTeeth Brushing Instructionともいい、略してTBIと呼ばれることもあります。
歯科衛生士さんのような専門家が指導を行うのですが、指導内容は一律ではなく、患者さん一人ひとりに合わせて指導します。
歯垢（プラーク）は細菌の塊です。
中には虫歯や歯周病の原因菌が含まれていて、増殖の原因にもなります。
歯垢を除去して口内の細菌を減少させるプラークコントロールは、虫歯予防として重要です。
正しい磨き方を身につけなければ、どんなに丁寧に歯を磨いたつもりでも、虫歯や歯周病を予防できません。
歯科衛生士さんは、生活習慣や口内の環境、癖などを把握し、検査やカウンセリングなどを行った結果から、適した指導を行います。
最終的に、自分できちんとプラークを除去できるようにするのが指導目的です。
指導によって自身の歯磨きの癖を把握することができます。
また、歯ブラシの硬さや大きさが合っているのかどうかも確認してもらえるでしょう。
歯ブラシが合う・合わないは歯の健康を維持するためにも大切です。
自身の歯に合わない歯ブラシを使用していると、歯を一生懸命磨いても効果が出にくく、歯や歯茎がダメージを受けてしまいます。
歯並びや歯の形状は十人十色であるため、汚れが付着しやすい場所も人によって異なります。
ブラッシング指導時に自分の歯磨きの仕方をチェックしてもらうことで、どう磨けば歯垢を落とせるのかをアドバイスしてもらえるため、歯の健康維持に役立つでしょう。
ただし、繰り返し受けることが大切です。
なぜなら、指導を受けて正しい歯磨きの方法を学んでも、しばらくすると戻ってしまう人が多いからです。
正しい方法を身に着けるためには、定期的に指導を受けて繰り返し修正しなくてはいけません。
何よりも、自身が正しい磨き方を身に着けたいと強く思わなければ、身に着くものではないでしょう。
指導を受けることで、どこをどのように磨くべきか、磨き方で間違っている部分は何かを把握できます。
歯はやや丸みを帯びているため、しっかりと磨くためには歯の形状や生え方に合わせて歯ブラシを当てて磨かなければなりません。
磨き方を知るだけではなく、汚れが溜まって虫歯や歯周病の原因になりやすいポイントも把握できます。
歯磨きは、しっかりと磨いているつもりでも実はきちんと磨けていないということが珍しくありません。
口内では6～７割に磨き残しがあるといわれているのです。
どのように磨けばいいのか、どこを重点的に磨くべきかを把握することができれば、虫歯や歯周病の予防もできます。
ブラッシング指導の内容は？
ブラッシング指導を受けた場合、どのようなことが行われるのでしょうか？
最初に行われるのは口内環境のチェックです。
問診やカウンセリングを行った後に口内の検査を実施して、口内環境について把握します。
プラークがどのくらい付着しているのか、虫歯や歯周病がないか、補綴治療があるかなどをチェックすることで、今後の指導をどう行うのか検討するのです。
磨く際は１回あたりどのくらいの時間がかかっているのか、歯磨き粉や歯ブラシは何を使っているか、歯ブラシ以外に何を使用しているかなども、確認事項に含まれます。
口内環境のチェックが終わったら、実際に普段通り歯を磨いてもらいます。
その後に使用するのが染め出し剤です。
これを使用し、磨き残しを視認します。
染め出し剤は、プラークを赤く染めることでわかりやすくする薬剤です。
磨き残しの割合についても数値化していきます。
プラークはやや黄色がかっているものの、基本的には歯と同じような色をしていて目立たちません。
そのため、染め出し剤を使用し、染色することで見えるようにするのです。
染まる場所が多いと歯磨きが不十分ということであるため、どう磨けばプラークが落ちるのかを指導します。
磨き方の説明にはわかりやすいよう歯並びの模型を使用し、歯ブラシの持ち方や力の入れ方などから指導してもらえます。
歯の間に溜まっている汚れは、歯ブラシだけでは十分に落ちません。
そのため、デンタルフロスや歯間ブラシも使用する必要があります。
さまざまな補助グッズがあるため、効果的に使用するにはどうしたらいいのかという点も、一緒に説明してもらえるでしょう。
また、歯科衛生士さんに磨き方を実践してもらうことも可能です。
そのため、ただ口頭で説明を聞くよりも理解しやすいでしょう。
自分の歯に合った方法を実際に見て、覚えていくことで正しい歯磨きの方法を身に付けられます。
まとめ
歯科衛生士さんが行うブラッシング指導は、正しい歯磨きの方法を身に着けて、歯に付着したプラークを除去できるようにするために行われます。
正しい磨き方を指導してもらい、実際に実践していても、時間の経過とともに忘れてしまうため、指導は定期的に受ける必要があるでしょう。
実際に指導を受ける際は、磨き残しを可視化できるよう染め出し剤を使用し、徹底的に除去できるよう磨き方を教えてもらうことができます。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。