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【東京都品川区五反田の歯医者】インプラント治療を花粉症やアレルギー性鼻炎がある時期は治療しない理由

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何らかの理由で歯を失ったときの治療として、天然歯に最も近いインプラントによる治療が人気です。
しかし、インプラント治療は花粉症やアレルギー性鼻炎などの症状が出ているときには受けない方がいいといわれています。
なぜ、治療を受けない方がいいのか、理由について解説します。

なぜ治療を受けない方がいいのか

インプラント治療は、顎の骨にインプラント体という人工的な歯根を埋入し、固定して上部構造という歯冠の代わりになるものを取り付ける治療です。
治療にはかなりの技術が必要となり、受けるにあたりクリアしなければならない要件が複数あります。
同時に、さまざまな注意点もあるのです。

注意点の1つに、花粉症の症状やアレルギー性鼻炎の症状がある時はインプラント治療を避けた方がいい、というものがありますが、それはなぜでしょうか?

花粉症やアレルギー性鼻炎などの症状があるときにインプラント治療を受けた場合は、副鼻腔炎になってしまう可能性が高くなります。
副鼻腔炎は蓄膿症とも呼ばれ、副鼻腔という鼻の奥にある空洞で炎症が起こる病気です。
かかると、鼻が詰まったり黄色や緑の鼻水が出てきたり、あるいは膿が混じったりにおいがする鼻水が出たりすることがあるでしょう。
他にも、頭痛や顔面痛などの原因になってしまうこともあり、口臭が強くなったり、咳、痰などが出やすくなったりすることもあります。
さまざまな症状が出るものの、耐えられないほどつらい症状になることは少なく、発熱などが伴うこともあるでしょう。

副鼻腔になる主な原因は風邪やアレルギーなどで、鼻腔の奥にある空洞に鼻水が詰まり、分泌物や膿が排出できなくなることで炎症が起こります。
副鼻腔に起こる炎症は副鼻腔炎ですが、上顎の奥歯の近くにある上顎洞まで炎症が広がることもあるのです。

上顎洞は虫歯や歯周病との関係も深く、虫歯や歯周病の原因菌が上顎洞に広がって副鼻腔炎の原因となることもあります。
このように、副鼻腔炎は実は歯のトラブルとも深いかかわりがあるのですが、インプラント治療によってなることがあります。
原因となるのは、インプラント治療により負った傷です。

インプラント治療を行う際は、顎の骨に人工歯根を埋入しますが、顎の骨の幅や高さなどが足りない場合はしっかりと支えることができません。
足りない場合は骨造成という治療で骨の量を増やす必要がありますが、上顎に骨造成を行ったときに、上顎洞を傷つけてしまうことがあるのです。
傷ついた部分で炎症が起こると、副鼻腔まで広がって副鼻腔炎になってしまうことがあります。

また、インプラント体を埋入する際はドリルを用い、顎の骨に穴をあけて埋入しますが、誤って粘膜を傷つけると副鼻腔炎の原因になることがあります。
上顎のインプラント治療では、インプラント体が顎の骨を突き抜けて上顎洞まで入り込んでしまうこともあるのです。

人によっては上顎の骨が薄いケースがあり、インプラント体を埋入するときに、位置や角度、力加減をうまく調整できなければ、突き破ってしまうかもしれません。
上顎洞までインプラント体が突き抜けると、上顎洞を傷つけて炎症が起こり、副鼻腔炎の原因になることもあります。

インプラントがきっかけで副鼻腔炎を引き起こす事例として、注意したい病気があります。
それは、インプラント周囲炎です。
インプラント治療を受けた後、適切にメンテナンスがされていなければインプラント周囲炎という歯周病に似た病気にかかるかもしれません。
歯周病菌に感染したことでインプラントの周囲に炎症が起こってしまう病気であり、悪化すると顎の骨が溶けてしまいます。

インプラント周囲炎は進行が遅く、自覚症状が出るまで時間がかかりますが、早期に治療できなければ副鼻腔炎の原因となることがあります。
歯科医院でインプラントのメンテナンスを受けて、毎日きちんとセルフケアを行っていれば、発症する可能性は低くなるでしょう。

副鼻腔炎になった場合の対処方法

副鼻腔炎になった場合、複数の原因が考えられるため、特定するのは困難です。
もしも、インプラントが原因の場合には、どのような対策が必要か解説します。

副鼻腔炎が発症したとき、インプラントが原因の可能性がある場合には、歯科医院を受診した方がいいでしょう。
特に、副鼻腔炎が発症した直前にインプラント治療を受けていた場合には、原因となっている可能性が考えられます。

原因や症状によって治療方法が異なるため、まずは原因を特定し、対応している診療科の診察を受け、治療してもらいましょう。
原因が不明の場合は、一般的に治療を行っている耳鼻咽喉科を受診して治療してもらいましょう。
インプラントが原因という場合でも、耳鼻咽喉科で専門的な治療を受けなければならないケースもあるのです。

副鼻腔炎の治療方法は、多くの場合、まず薬物療法から始めるため、抗生物質や鼻スプレー、鼻洗浄液などで炎症を抑えていきます。

症状が重くなっていたり、薬物の効果が低かったりする場合には、外科手術を行わなければならないケースもあるでしょう。

インプラント治療で上顎洞まで突き抜けてしまったために副鼻腔炎になった場合は、インプラント治療のやり直しが必要です。
インプラント体をいったん除去して炎症を治療してから、再度インプラント体を埋入することになります。

副鼻腔炎を起こさないために

インプラント治療を受けたことで副鼻腔炎になるのを避けるには、どのような点に注意が必要なのか解説します。

インプラント治療が失敗する原因として多いのが、歯科医師の経験・技術不足です。
インプラント治療ができるだけでなく、経験が豊富か否かという観点から歯科医師を選ぶようにすれば、副鼻腔炎にかかるのを避けることができます。

また、上顎洞までインプラント体が突き抜けてしまうようなトラブルは、術前の確認不足や検査不足が原因となることもあります。
これを避けるためにも、インプラント治療の専門医がいる歯科医院を選んでください。
知識や経験が豊富なだけでなく、インプラント治療の設備も整っているため、治療前に適切な治療を受けられるようしっかりと検査を行うでしょう。

インプラント治療では、埋入する位置や角度などを事前に細かく計画したうえで実際に行う必要があります。
神経や粘膜を傷つけないようにきちんと位置を把握したうえで計画を立て、埋入できるようにしなくてはなりません。
無理に埋入してしまうと上顎洞に突き抜けてしまうことがあり、ドリルで穴をあけたときは顎の骨を突き破ってしまうかもしれません。
そうならないためにも、経験豊富なインプラント治療の専門医がいる歯科医院を選ぶことが大切です。

なお、花粉症やアレルギー性鼻炎などがあってインプラント治療を受けるのが不安な場合は、事前に歯科医師に相談した方がいいでしょう。

骨造成が必要で副鼻腔炎になる場合は、人工骨が原因となることが多いため、自分の骨を移植する方法に変えるなどの対策をすることで防げるかもしれません。
手術後に副鼻腔炎になるリスクが高くなるため、炎症を起こさないようにケアをすることも重要です。
抗生物質を飲み忘れてしまうと傷口が化膿し、副鼻腔炎になるリスクが高まってしまうため、忘れないように気を付けましょう。

また、喫煙の習慣があると傷が塞がりにくくなり、細菌に感染しやすい環境になってしまうため、禁煙しましょう。

まとめ

インプラント治療を受けるためにはさまざまな要件があります。
花粉症やアレルギー性鼻炎の症状が出るときは、インプラント治療は避けた方が賢明です。
症状が出ているときにインプラント治療を受けると、副鼻腔炎になってしまう可能性が高くなるため、症状が出ていないときに受けましょう。
副鼻腔炎になった場合は、原因をはっきりさせたうえで適切な治療を受け、なるべく早く完治させましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。