予防歯科

【東京の歯医者】緊急時あると助かる、口内ケアグッズはコレだ!!

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災害などの緊急時には、やむを得ず自宅を離れて過ごさなければならないケースがあります。
避難所など、普段とは異なる環境で長時間過ごすことになるでしょう。
状況によっては飲料水が優先されてしまい、歯磨き用の水を確保できず、口腔ケアが不十分になる可能性もあります。
今回は、緊急時にあると助かる口内ケアグッズについて解説します。

緊急時に必要とされる口内グッズ

近年、地震のみならず大雨などの災害が増加しています。
万が一の事態に備えるため、防災グッズなどを用意している人も少なくないでしょう。
災害時に備えた荷物には長期間保存できる食料やウェットティッシュ、救急用品、電池などが入っています。

ペットボトルの水なども用意しているケースが多いと考えられますが、荷物の中に歯ブラシは入っているでしょうか?

口腔ケアは体調管理の基本であり重要な習慣です。
そのため、避難した時も家族で共有はせず、各自専用の歯ブラシやうがい用のコップを用意しましょう。
普段使い慣れている歯ブラシやコップなどを使用することも気分を落ち着けるためには大切です。
ただ、緊急の状況下で、普段使用しているものをとっさに持ち出せないケースは十分に考えられます。
したがって、緊急時に備えておくのであれば、まずはいつも使っている歯ブラシと同じものを未使用の状態で用意しておきましょう。
歯ブラシを共有することは衛生上おすすめできないため、夫婦や子どもであっても共有せず、必ず1人1本行き渡るように準備してください。

うがいをするためのコップも必要です。
折りたたみできる小さなものを用意しておくと、場所を取らずにしまっておくことができます。
ステンレス製で持ち手が付いているコップであれば、冷温どちらも入れることができ、食事の際も使用できるためおすすめです。

フロスや歯間ブラシなども用意しておくと、歯の間に挟まったものを除去できて不快感を解消できます。
自分の歯に合う歯間ブラシのサイズを準備しておくといいでしょう。

歯磨き粉を選ぶ際は低発泡性やジェルタイプの歯磨き粉を選んでおくと、うがいに必要な水が少量で済みます。
チューブが大きいものよりも小さいもののほうが、携帯性が高く便利です。

口の中の汚れを拭き取ることができる口腔ケアウェットシートも、用意しておくと緊急時に役立ちます。
シートを指に巻き付け、口内を奥から手前に向かって優しく拭いていくことで、汚れを落とすことが可能です。
歯磨きしてからシートで口内を拭くのもよいでしょう。
それだけでなく、歯ブラシを拭いたり、入れ歯やマウスピースを拭いたりすることもできます。

液体歯磨きもおすすめです。
なぜなら、歯磨きができないときに、すすぐだけで付着した歯垢を分解し、除去できるからです。
キシリトールのガムやタブレットは、噛むと唾液が出てきて口内を潤すことができます。
それだけでなく、キシリトールの作用で虫歯予防にもなる優れものです。

入れ歯やマウスピースを使用している場合には、ケースに入れておくと破損や紛失を防止できるでしょう。
また、入れ歯を使用している場合は、入れ歯安定剤も用意しておくと、合わなくなったときやひびが入った時などの応急処置として使用できます。

口内がすっきりせずもやもやしたり気持ち悪くなったりしていると、気持ちもイライラしたり沈んだりしてしまうでしょう。
また、口内が乾燥していると口臭も気になり、人との会話を避けてしまうかもしれません。
緊急時も口内をしっかりとケアすると、自分の体調を整えられるのはもちろん、気持ちを落ち着かせることができるでしょう。

緊急時のオーラルケアの重要性

五反田駅前歯医者 
災害など緊急時のオーラルケアは口内の健康を守るだけでなく、全身の健康にも影響を及ぼします。
特に断水時は水が不足するため飲料水を優先しなければならず、歯磨き用の水を確保することが難しくなるでしょう。

きちんと歯を磨けないと口内を清潔に保つことが難しくなって細菌が増殖し、健康にも悪影響を与えてしまいます。
特に、高齢者は細菌の増殖によって肺炎になることが珍しくないため、注意しなければなりません。

また、避難生活の中で、菓子パンや甘いものが支援物資として支給されても、水不足から食後の歯磨きができないケースが考えられます。
特に子どもの場合、虫歯になるリスクが高まるため、注意が必要です。
虫歯になっても歯科医院に行くことができないことから、治療を受けられず、だんだん悪化してしまいます。

大人も歯磨きの優先度が下がるため、歯周病が悪化しやすくなります。
糖尿病のような全身疾患も悪化しやすくなることから、注意が必要です。

高齢者は、口の機能が弱くなることに注意しなければなりません。
なぜなら、口内で増えた細菌が誤って気管に入り、誤嚥性肺炎になることケースが多いからです。

災害から命からがら避難しても、避難生活の中で亡くなることを「災害関連死」といいます。
普段からの備えにより、災害関連死を減らすことができるのです。

阪神淡路大震災では、死者のうち直接死が5,507人と86%を占め、残る14%の921人が災害関連死となっています。
東日本大震災でも18%の3,523人、熊本地震では全体の78%にあたる189人が災害関連死となっているのです。

緊急時にオーラルケアができないリスク

避難生活などの緊急時にオーラルケアができないと災害関連死につながりますが、具体的にはどのようなリスクがあるのでしょうか?

避難生活は、通常の生活とは環境が大幅に異なるうえに制限も多く、ストレスが溜まりがちです。
栄養や睡眠が不足することもあり、口腔機能が低下して誤嚥が増える可能性があります。

普段使用している入れ歯を紛失してしまったり合わなくなったりすることがあっても、すぐに対応できません。
そのままの状態を続けた結果、誤嚥が発生することもあります。
誤嚥は口内の細菌が肺に侵入するきっかけとなるため、できるだけ避けなければなりません。
侵入した細菌が肺の中で増殖して炎症が起こると、絵誤嚥性肺炎になってしまうからです。
歯周病になっている人のうち、普段から誤嚥が多い人ほど、災害時に肺炎にかかるリスクが高いといわれています。
実際、阪神淡路大震災の災害関連死の死因割合では、肺炎が全体の約4分の1の24%を占めていました。
東日本大震災では、石巻市での死因の26.9%が肺炎であり、震災直後の肺炎患者が3倍となっていたのです。
また、熊本地震でも肺炎を含む呼吸器系疾患が死因の28.4%と、肺炎が占める割合はかなり高くなっています。

避難所での生活や水不足によって口内が清潔な状態を保てなければ、高齢者ほど誤嚥性肺炎にかかりやすくなるため、注意しなければなりません。
肺炎を防ぐためのカギを握るのが歯磨きです。
さらに、汚れた入れ歯も肺炎を起こす原因になりやすいため、口内を清潔に保つべく、付着した汚れを落とす必要があります。
食後はできるだけ入れ歯を外して汚れを取りましょう。
就寝時も装着したままにならないよう、忘れず外してください。

オーラルケアはインフルエンザ予防にも効果的です。
血糖値をコントロールするためにも、歯周病予防を心がけましょう。
間食の回数が増えて歯磨きがしづらい状況が続くと、子どもが虫歯になるリスクが増加します。
口内を清潔に保つことは、健康を維持して命を守るためにも重要であるため、しっかりと口内ケアをしましょう。

まとめ

災害などが原因で避難所生活をするときも、きちんと口内を清潔に保てるよう、口内ケアグッズを用意して備えておくことが大切です。
歯ブラシなどは家族の人数分用意しておく必要があります。
それだけでなく、口内を拭くことができるウェットティッシュやジェルタイプの歯磨き粉なども用意しておきましょう。
口内の細菌が増えると肺炎の原因になります。
特に高齢者はかかりやすいため、注意しましょう。
災害関連死のうち、肺炎が占める割合は高いため、かからないよう口内をケアすることが重要です。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。