虫歯や歯周病、事故などで歯を失ったときの治療方法として、特に人気なのがインプラント治療です。
しかし、高額な治療費が原因で、治療をためらってしまう人もいるでしょう。
実は、インプラントはコスパがいいということをご存じでしょうか?
インプラントは本当にコスパがいいのか、解説します。
インプラント治療はなぜ高い?
インプラント治療には高額の治療費がかかります。
なぜ他の治療よりも高いのかと疑問に思う人もいるでしょう。
高さの理由として挙げられるのが、保険適用外であることです。
インプラント治療は基本的に保険が適用されない自由診療の治療となるため、治療費は全額自己負担となります。
インプラント治療で保険が適用されるケースは非常に限定的です。
たとえば事故が原因で歯を失った場合や、顎の骨が生来少ないといった症例などが挙げられます。
どのような治療にも適用してしまうと、保険制度が崩壊するほど膨大な金額を負担することになってしまうため、適用されない治療も出てしまうのです。
自由診療は治療費が全額自己負担になるだけでなく、歯科医院が治療費を自由に定められるため、高額になりやすい傾向があります。
また、インプラント治療には外科手術も伴います。
手術の準備として事前にさまざまな検査を行い、検査結果をもとに診断しなければなりません。
そのため、手術中に使用する器具や感染予防のための設備が必要となり、その分コストがかかるのです。
また、手術には高度な技術が必要となるため、技術料や必要な人員を確保するためのコストなども発生してしまいます。
実際のインプラント費用の内訳を見てみると、大半をインプラント体が占めており、次いで人工歯である上部構造が高額です。
なお、サージカルガイドを使用する場合は別途費用が必要ですが、金額としては多くを占めるわけではありません。
インプラント自体の費用はメーカーによって異なり、安価なものから高価なものまであります。
費用を抑えたいからと安価なものを選びたくなる人もいるかもしれませんが、高価なものほど信頼と実績があるのです。
治療の成功率を高めるには、信頼できるメーカーのインプラントを選ぶ必要があります。
そのため、多くの歯科医院では高額なインプラントを使用し、その分料金も高くなるのです。
インプラント治療の費用は歯科医院が自由に定めることができますが、おおよその料金に関してはある程度決まっています。
料金の違いは使用するインプラントのメーカーによるところが大きく、安いところでは1本15万円前後になることもあります。
そのため、費用の相場はおよそ15万円から55万円の間と幅広く、都市部になるほど料金設定は高額になりがちです。
平均的な料金として考えれば、30~40万円ほどが大体の相場といえるでしょう。
とはいえ、インプラント治療を行う歯科医院を決める際、料金だけを考慮するのはやめましょう。
失敗しないためにも、信頼できる歯科医院とインプラントメーカーを選ぶことが大切です。
インプラントはなぜコストパフォーマンスが高いの?
インプラントは治療費が高い一方で、コストパフォーマンスも高いといわれています。
それはどうしてか、解説します。
コストパフォーマンスが高いといわれる理由の1つが、インプラントの寿命の長さです。
インプラントは平均で10年から15年ほど使い続けることができます。
20年以上使い続けるケースも少なくありません。
正しいケアと定期的なメンテナンスを続ければ、20年といわず一生使い続けることも可能です。
一方、歯を失ったときの他の治療であるブリッジや入れ歯の場合、インプラントほど長期間使い続けることはできず、5年から10年ほどで修理・交換しなければなりません。
最初にかかる料金が高額であっても、使用期間が長くなるほどインプラントのコストパフォーマンスが高くなっていきます。
また、インプラントの構造がコストパフォーマンスの高さを後押ししている側面もあります。
ブリッジの場合は健康な隣の歯を削って支えにしなくてはなりません。
将来、支えとしている歯が弱ってしまったり虫歯になったりするリスクが高くなるでしょう。
入れ歯の場合も、ばねをかけるために隣の健康な歯を削る必要があるため、ブリッジと同様のデメリットが生じてしまいます。
その点、インプラントは、骨に埋入したインプラント体が歯根の代わりとなって独立しているため、周囲の歯を支えとする必要がありません。
インプラント治療を選択することで、健康な歯にダメージを与える必要がないという点でもコスパが高くなります。
さらに、入れ歯は使用するうちに外れてしまったり違和感が生じたりすることがあります。
固いものを噛むのが難しいのも、デメリットです。
ブリッジの方が噛む力は強いものの、隙間ができると内部の掃除が難しく、汚れやすいのが問題です。
インプラントは噛む力が天然歯とほとんど変わらず機能的にもほとんど同じで、見た目の違和感も少ないため、日常生活でストレスを感じることなく使用できるでしょう。
他の治療方法とインプラントの10年間の費用を比較した場合、実はトータルの金額ではあまり違いがありません。
他の治療方法よりも初期費用がかかりますが、長期間維持するためのコストや快適性、他の歯への影響なども含めて比較すると、決して高いわけではないのです。
インプラント治療によって得られる価値は高額な費用に見合わないものではなく、満足できる結果と感じる人が多いでしょう。
インプラントによって得られる価値として、まず毎日の食事をしっかりと楽しめるという点が挙げられます。
加えて、人前で口元を気にせず自然に笑うことができ、他の歯を守ることもできるため、生活の質、いわゆるQOLを高めることにもつながります。
他の治療方法との違い
病気や事故などで歯を失った場合の治療の選択肢として挙げられるのが、ブリッジ、インプラント、入れ歯です。
インプラントは他の治療と比べると長寿命であるため、長期的なコストパフォーマンスが高いと考えられます。
治療後のメンテナンス次第ですが、一般的に10年~15年もつといわれています。
その点、入れ歯はメンテナンス次第ですが、3年~5年しかもちません。
ブリッジの寿命は7年~8年といわれているため、寿命の長さという観点では、インプラントが最も優れています。
費用の面で比較した場合、保険適用がされないインプラントは約40万円、入れ歯はものによりますが約1万円、ブリッジは保険適用のもので約2万円ほどです。
価格だけを比較すると入れ歯が一番安く、それぞれ保険適用のもの、素材が良い自由診療のものなどによって使用感や寿命などが変わります。
使用感や装着時の違和感に関して最も優れているのは、インプラントです。
自分の歯のようにしっかり噛むことができることから、違和感はほとんどありません。
他方、ブリッジや入れ歯は使用する素材やものにもよりますが、保険適用のものだと違和感が生じやすいでしょう。
インプラント治療は選択肢の1つですが、食事を楽しく生活を楽しく人生の質をより高くするのであれば、最も良い方法といえるのではないでしょうか。
まとめ
インプラント治療は歯を失ったときの治療方法として人気がありますが、治療費の高さから二の足を踏んでしまう人は少なくありません。
しかし、他の治療方法と比べると長く使えて機能面も優れています。
コストパフォーマンスを考えると、インプラントはかなり高いといえるでしょう。
インプラントは治療方法の選択肢の1つであるため、他の治療方法と比較し、よく考えたうえで治療を受けてください。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。