歯並びを整える歯列矯正の方法として人気があるのが、マウスピース矯正の代表的な治療方法であるインビザラインです。
インビザラインを導入しているクリニックでは、iTero5Dという機器を導入しています。
iTero5Dとはどのような機器なのでしょうか？
iTero5Dの特徴について、解説します。
iTero5Dの特徴
インビザラインでは、元々iTeroという機器を使用しています。
ITero5Dは、従来のものをさらに進化させた、進化型ともいえるiTeroです。
従来のiTeroが備えていた精密さやスピーディーさ、快適さ、予測性の高さ、安全さなどが、ITero5Dはさらに進化しています。
また、新しい技術である「近赤外光画像技術」も備えたことで、今までのiTeroでは見つけにくいところにある虫歯や歯石なども発見するなど、より正確に診断できるようになりました。
精密さ
ITero5Dは歯型を取るために使用されますが、従来の材料を使った型取りとは比べ物にならないほど精密な型がとれるのが特徴です。
フィット感が非常に優れたマウスピースを作製できることから、治療もスムーズに進むようになり、材料を使った型取りで発生していた型の変形のリスクもありません。
スピーディーさ
ITero5Dでスキャンされ、把握した型取りデータは、アメリカのインビザライン製作工場へと瞬時にオンラインで送信されます。
従来の型取り方法は、型取りしたトレーを現地まで輸送する必要がありました。
そのため、シミュレーションはその後に作成していたのですが、iTero5Dはすぐに作成できます。
治療開始までにかかっていた期間が大きく短縮されたため、治療をスピーディーに進められます。
快適さ
歯型を採取する際、従来の方法では粘土のような印象材を口に入れて歯型を採取していました。
しかし、iTero5Dの場合はスキャナーを当てるだけで採取できます。
印象材の場合、口に入れて噛んだ状態で印象材が固まるまで数分待つ必要がありますが、iTero5Dの場合は1分程度で歯型を採取することが可能です。
印象材を苦手とする人も多いため、簡単に歯型を採取できることは非常に快適でしょう。
また、1度型を取るとマウスピースを全て作製できるという点も、快適なポイントです。
予測性の高さ
ITero5Dは、専用のシミュレーションソフトを使うことで、治療中の様子や終了した際のイメージを、コンピューターの画面で実際に見ることができます。
シミュレーション結果の精度が高く、治療にかかる期間もほぼ正確に予測できるため、将来の計画を立てやすくなり、非常に便利でしょう。
安全さ
ITero5Dから照射される光は体にとって無害で、放射線を一切使用していないため、お子様や妊婦の方に使っても健康被害などはありません。
また、固形の材料を使用しないため、歯型を取る際に使用する印象材がのどの奥に流れ込むなどのリスクがないこともメリットです。
さらに、口内に挿入されるスキャナーの先端部分を、一人に使用するごとに取り換えているため、安心して使用できるでしょう。
虫歯や歯石の可視化
iTero 5Dは、それまでのiTeroとは違って近赤外光画像技術を使用しているため、肉眼では見えづらい歯の内部なども可視化できます。
肉眼では発見しにくい歯と歯の間などにできている虫歯や、見えにくい部分の歯石を、レントゲン撮影をしなくても見つけること可能です。
今までは見つけることができなかった虫歯や歯石を可視化することで、検診時の正確性を向上させられます。
iTero5Dを使用した治療の流れ
ITero5Dを使用して治療をする場合、まずは精密検査を行うとともに口腔内をiTero5Dで撮影します。
従来通り、レントゲン撮影や口腔内写真の撮影などを行いますが、さらにiTero5Dで口腔内をスキャンし、画像データを採取したらコンピューターに送って確認します。
次に治療シミュレーションを行い、マウスピース矯正を受けることで歯がどのように動いていくのか、歯が動く様子を確認していくこととなるでしょう。
また、治療を終えた最終的なイメージもシミュレーションして、画面で確認したうえで治療を行うことになるのです。
シミュレーションを確認する際は、同時に治療内容を説明し、治療にかかる期間や具体的な治療費についても説明します。
シミュレーション後に行うのはマウスピースの発注です。
その際、アメリカのインビザライン製造工場に歯型のデータを送付します。
マウスピースはポリウレタン樹脂を原料とし、3Dプリンターを使用して精密に作製されていくのです。
作製されたマウスピースが歯科医院に届いたら、患者さん本人に渡して使用方法や注意事項などを説明し、治療を開始します。
基本的には、自分でマウスピースを定期的に交換していくだけですが、6週間ごとに歯科医院で経過観察も行わなければなりません。
治療期間中に必要となるマウスピースは最初に全て届くため、全てのマウスピースを使用し終えたら治療は終了となります。
ただし、矯正治療で動かした歯は元の位置に戻ろうとするため、一定期間は保定装置を着けて歯を固定する必要があるでしょう。
保定をきちんと行わなければ、せっかく治した歯並びが再び乱れてしまう可能性があるため、保定装置を必ず装着してください。
まとめ
ITero5Dは、インビザラインで使用されているiTeroの最新の機器で、従来のものより精密さやスピーディーさ、快適さ、予測性の高さ、安全さなどが進化しています。
印象材を使用せずに歯形が取れるため、苦手な人でも安心して治療を受けられるでしょう。
iTero5Dを使用すると、データを製造工場にすぐ送ることができ、シミュレーションも素早くチェックできるようになるため、非常に便利です。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。