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【五反田で土日営業の歯医者】歯科治療が1回で完了しない理由

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虫歯の治療や歯周病の治療など、歯科医院で治療を受けたときは、基本的に1回では終わりません。

場合によっては、初日は検査や問診だけで、2回目から治療を行うこともあるでしょう。

しかし、なかには仕事の都合などの理由により、「できれば1回で全て治療して欲しい」と思う人もいるかもしれません。

なぜ、歯科治療は1回で完了しないのか、理由について解説します。

虫歯治療が一度で終わらないのはなぜ?

歯科治療のなかで、「1回で終わってもいいのではないか」と思う人が多いのは虫歯治療です。

しかし、虫歯治療は1回で終わることはほとんどありません。

それはなぜでしょうか?

治療には手順が多い

歯科医院で虫歯を治療する際は、なるべく歯を残したいと思っているからこそ、治療に複数の手順を設けています。

一般の病院では、風邪で受診した場合は診察をした後、必要な処置をしたら薬を処方して治療は終了となることが多いでしょう。

数日分の薬を処方されて、飲み終わっても快方に向かう兆しがなければもう一度受診するよう言われますが、大抵は完治して、再度診察を受ける必要はありません。

しかし、虫歯の治療は単に虫歯を抜いて終わりというわけではなく複数の手順があるため、一度では終わらないのです。

歯を大きく削ったうえで根管治療をすることもあり、歯を削った部分には補綴物を装着しなければなりません。

補綴物は、最近ではすぐに歯科医院で作製できるものもありますが、多くの場合は院外の歯科技工士に作製を依頼します。

歯科医院で歯型を採取して歯科技工士に渡して作製するため、数日かかるのが普通です。

さらに、できた後は調整する必要もあります。

1本ずつ治療することが多い

歯科医院では、虫歯を1本ずつ治療していくため時間がかかるというのも理由の1つです。

歯科医院を受診したときはまず検査を行い、口内の状態を確認して虫歯を見つけますが、複数本見つかることも少なくありません。

虫歯が複数本ある場合、一度に複数の歯を削ってしまうと噛み合わせが合わなくなることがあります。

そのため、ほとんどの場合は1本ずつ治療していくことになり、1本につき複数回かかることもあるのです。

保険診療の決まりがある

歯科医院で受ける治療には保険診療と自由診療があります。

歯科医院の基本的な治療は保険診療に含まれますが、保険診療における細かな決まりが治療を1回で終わらせるのを難しくしているのです。

たとえば、歯に付着している歯石を除去するスケーリングは保険診療ですが、スケーリングには歯石を除去した後に、どう変化したのかを検査するという規則があるのです。

また、地域にもよりますが、上顎と下顎の歯石除去を同日に行うことを禁止しているケースもあります。

つまり、上顎の歯石を除去する日、歯石を除去した後の検査と下顎の歯石を除去する日、下顎の歯石の検査という3回に分けて行う必要があるのです。

虫歯の治療に関しても、同様にさまざまな細かい規則があるため、1回の治療ですべて治すことができるケースは限られています。

治療時における負担の軽減

歯科治療は基本的に口内の治療を行うため、治療中は口を大きく開け続けていなければならず、顎に痛みが生じる人もいるでしょう。

また、虫歯が複数本ある場合にまとめて治療してしまうと、多くの歯が噛みづらい状態となります。

大きく削った歯が複数ある場合には、食事がしづらくなるでしょう。

治療中はさまざまな負担がかかるため、複数回に分けることでできるだけ負担を分散しているのです。

予約トラブルの防止

虫歯の治療は、予約のトラブルを防止するためにも一度にまとめて行わず、複数回に分ける必要があります。

一度に複数の虫歯を治療する場合、歯科医は1人の患者に長い時間かかりきりとなってしまうでしょう。

しかし、歯科医院は通常30分から1時間おきに予約を取っているため、1人に時間をかけすぎると次の患者さんを待たせることになります。

1人に時間をかけすぎると予約時間がどんどん後ずれし、治療を受けられない人も出てくるでしょう。

歯科医院側の都合という面もありますが、できるだけ多くの患者さんを診るためにも、平等に治療を行う必要があるのです。

一度にできることが限られている

虫歯の治療は、一度にできることが限られているため、複数回に分けて治療する必要があります。

虫歯が初期段階でまだ小さく、あまり深くまで溶けていないような虫歯の場合は、一度治療しただけで完治する可能性もあるでしょう。

しかし、大きな虫歯で歯もかなり溶けているようなら、補綴物が無ければ治療は終わりません。

補綴物の作製には時間がかかるため、最低でも数日後には再び治療を受ける必要があるのです。

虫歯の症状と本数は、多ければ多いほど治療に時間がかかります。

その分、通院する日数も増えてしまうでしょう。

虫歯が進行していると時間がかかる

虫歯が重度になるほど進行していれば、治療にも多くの時間がかかります。

小さな虫歯は1回の治療で終わるかもしれませんが、虫歯が大きくなって神経まで達していると、歯を削るだけではなく根管治療も必要です。

根管治療は時間がかかりますが、さらに補綴物を作製するための時間も加わるため、どうしても数回は治療を受けなくてはなりません。

根管治療について

虫歯が進行すると歯の内側にある神経まで感染し、激しい痛みを生じさせるため、神経を除去するために根管治療が必要となります。

根管治療とは、細い針状の専用器具で歯根の中にある根管の内部を清掃し、歯の神経を除去して歯に殺菌のための薬剤を詰めるという治療です。

根管治療は手作業で神経や根管内の汚れを除去していく必要があるため、かなり時間がかかります。

前歯の場合は根管が1本しかありません。

しかし、奥歯になると2~4本あるため、治療にかかる回数も増えてしまうでしょう。

長く放置していて痛みが強くなっている場合や、除去する汚れが多い場合も、治療にかかる回数は増えてしまいます。

歯石が多いと時間がかかる

歯周病を治療する場合は、口内にある歯垢や歯石を残さず除去する必要がありますが、治療にかかる回数は除去する歯垢や歯石の量によって異なります。

歯科医院を1年以上受診していない場合は、歯磨き指導も必要となるため、最低でも5回は受診する必要があるでしょう。

また、長く放置していて歯周ポケットが深くなり、奥深くまで歯石が付着していると、歯肉を切開する必要があるかもしれません。

そうなった場合、治療回数はさらに増えます。

歯肉の手術について

歯周ポケットの奥に歯石が大量に付着している場合は、通常の歯石取りの方法ではすべて除去できない可能性があります。

通常の歯石取りだけではなく、歯肉を切開して歯石を除去する必要があるケースも少なくありません。

歯肉を切開した場合は、手術後1カ月ほどしなければ完全には回復しないため、治療期間はどうしても長くなってしまいます。

歯周病になった場合は、きちんと治療しなければ口腔内の健康を守ることができず、歯を失うことにもなりかねません。

歯石が溜まると治療にかかる期間が増えてしまうため、なるべく早い段階で治療を受ける必要があります。

正しく歯磨きをしたうえで、定期検診を受けて口腔内を常に清潔に保っておくと、治療にかかる回数も少なくなるでしょう。

治療回数を減らすには?

口内の病気は、虫歯や歯周病などが原因となることも多いため、「口の中はすべてまとめて治療する」という考えで取り組む必要があります。

歯周病になっても治療せず、虫歯になった歯だけを治療するのは一時的な解決にしかならず、根本的な解決にはなりません。

口内を治療する場合、薬を飲むだけで治ることはほとんどなく、大抵は何らかの処置が必要となるため、治療には回数がかかります。

長期間歯科医院を受診していない人には、気づいていない虫歯や歯周病が見つかることも多く、受診していない期間の分だけ症状が進行しているケースがほとんどです。

症状が悪化しているほど、治療にかかる回数と時間も多くなってしまいます。

そうならないためにも、定期検診を受けて口内を健康に保つことで、治療の負担を減らすことが大切です。

まとめ

虫歯や歯周病の治療が、1回で治療が終わらないことに不満を覚える人もいるかもしれません。

しかし、治療にはさまざまな制約があるため一度の治療で終わることは少ないのです。

まとめて治療するとトラブルが発生しやすく、治療にかかる時間も長くなってしまいます。

治療回数を少なくするためには、定期検診を受けて口内を健康に保つことが重要です。

東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。

一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。