症例集 −

70代男性「入れ歯が壊れたので、小さくて食事中に動かない新しい入れ歯を作りたい」磁石を使ったインプラントを使用し、小さく安定性のある入れ歯を製作した症例

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年齢・性別 70代男性
診療種別 自由診療
治療期間の目安 4ヶ月
治療回数の目安 -
治療費総額の目安 インプラントオーバーデンチャー 1,200,000円(300,000円×4本) ノンクラスプデンチャー 198,000円

ご相談内容

「年明けの食事中に下顎の入れ歯が破損し、破棄してしまった。壊れにくい入れ歯を作りたい。また、上顎の入れ歯が食事中に浮いたり動いたりするので解決したい」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、上下ともに歯はなく総入れ歯で、残っていた上顎の入れ歯も合っておらず、口を開けると落ちてきてしまう状態でした。
下顎の入れ歯を作るにあたって、患者様は「入れ歯をもう少し小さくし、なるべく食事中に浮かないようにしたい」とご希望されました。

行ったご提案・治療内容

患者様のご希望に沿い、上下どちらも自由診療で作る新しい入れ歯をご提案し、ご了承を得ました。

まずは、お使い中の金属で上顎部分を覆っている入れ歯「金属床(きんぞくしょう)」を歯茎の状態に合うように補修する「リライン」を行い、新しい入れ歯が出来上がるまで使用していただくことにしました。

新しく作製する上顎の入れ歯は、以前の入れ歯とは異なり、金具を使わない「ノンクラスプデンチャー」を選択し、将来的に調整や修復がしやすいようにしました。また、上顎部分に触れる入れ歯の後ろの縁「ポストダム部」は吸着力アップと異物感を減らすために、歯科用プラスチックのレジンで仕上げました。

下顎の入れ歯は、小さくて食事のときになるべく浮かないようにするために、インプラントを4本埋め込み、それを入れ歯の支えにすることで小さくても安定してしっかり噛める「インプラントオーバーデンチャー」を選択しました。
まずは骨の状態やインプラントを埋め込む位置を決めるためのCT撮影をし、さらに埋め込む位置を正確に診断するための患者様専用の器具「ステント」を作りました。
インプラント埋入手術を行い、顎の骨とインプラントが結合した後に、埋入したインプラントに磁石「マグネットアタッチメント」を取り付け、出来上がっていた入れ歯にもマグネットを装着しました。
磁石でくっつけるタイプの入れ歯は、維持力の程度と患者様の年齢における着脱のしやすさ、上顎とのスペースや金属床の金属の位置を考慮し選択しました。
その後、何度か入れ歯の調整を行い、少しずつ入れ歯を小さくしていきました。

この治療のリスクについて

・外科処置を伴うので腫れや痛みが出ることがあります。
・インプラントは治療後もメンテナンスが重要です。メンテナンスを怠ると天然歯と同じように歯周病になるリスクがあります。
・ノンクラスプデンチャーは強い衝撃を受けた場合、割れる可能性があります。
・金具のない入れ歯も、年月を経ると緩くなる可能性があります。

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