ストレスなどが原因で、睡眠中に歯ぎしりをする人がいます。
歯ぎしりと一口にいっても、実はいくつかの種類があることを知らない人は多いでしょう。
歯ぎしりにはどのような種類があるのか、解説します。
歯ぎしりの主な種類について
睡眠中、無意識に歯ぎしりをしているケースは珍しくありません。
大抵の場合、家族などに指摘されて、初めて歯ぎしりをしていると知るでしょう。
歯ぎしりしていることが分かるのは、音がするからです。
歯ぎしりといえば、「ギリギリ」という音をたてるものというイメージを抱く人は多いと考えられますが、実はそれだけではありません。
いくつか種類があり、中には音がしないケースもあるのです。
歯ぎしりには大きく分けて4つの種類があります。
一般的にイメージされる、歯を左右にこすり合わせる歯ぎしりは、そのまま歯ぎしり型と呼ばれます。
グラインディングともいい、ギリギリ、ゴリゴリといった硬いものをこすり合わせた音が鳴るのが特徴です。
他の歯ぎしりのタイプと比較して、すり減り方が最も大きいタイプであるため、歯が受けるダメージは大きいでしょう。
ほとんどの場合、グラインディングは睡眠中に発生するため、意識してやめることは困難です。
2つ目のタイプは食いしばり型、またはクレンチングといいます。
歯を強く噛み締める状態で、ほとんど音がしません。
そのため、本人はもとより、周囲も気づきにくいのが特徴です。
食いしばりは歯に強い負荷がかかります。
そのため、歯に大きなダメージを与えます。
さらには顎にも負荷がかかることから、顎関節症の原因になることがあるため、注意が必要です。
食いしばり型の歯ぎしりは、睡眠中だけでなく、起きているときにも発生することがあります。
たとえば、集中しているときやストレスが溜まっているときに、自覚せずに歯をくいしばっているかもしれません。
3つ目のタイプはタッピングです。
カチカチという音が鳴るように上下の歯を小刻みにぶつけ合う歯ぎしりで、歯打ち型とも言います。
タッピングは、見られる頻度の比較的少ない歯ぎしりのタイプです。
睡眠中に限らず、起きているときでも緊張すると発生する可能性があるでしょう。
最後のタイプはナッシング、きしませ型という歯ぎしりです。
歯をこすり合わせるタイプの歯ぎしりという点では、グラインディングと同じです。
ただし、ナッシングは特定の部分だけこすり合わせます。
硬いものをこすったときの、ギリギリ、ゴリゴリという音は鳴りません。
キシキシときしむような音で、歯にかかる負担もグラインディングより少ないでしょう。
睡眠中に発生するのはもちろん、起きているときにも歯をきしませてしまうことがあります。
異なる分類方法

前述のとおり、歯ぎしりは歯の動かし方によって4つに分類できます。
他にも、睡眠時ブラキシズムと覚醒時ブラキシズムの2つに分類できるのです。
ブラキシズムは歯ぎしりや食いしばりのことで、睡眠時のものは国際睡眠関連疾患分類において睡眠関連運動異常症に分類されています。
「過度の覚醒活動に関連する、睡眠中の歯のグラインディングまたはクレンチングを特徴とする口腔異常機能」という定義づけがされているのです。
原因についてはいまだ明確になっておらず、咬合異常がブラキシズムの原因とする科学的根拠はありません。
なお、最近の研究では、睡眠中の脳の働きという説が有力で、大脳の上位中枢の興奮が関わっているようです。
調査によると、睡眠時ブラキシズムは性別による発生率に差がなく、加齢によって発生率が減少することが分かっています。
一方、覚醒時ブラキシズムは、「話す」「食べる」といった口が本来果たす機能から外れた、目的のない口の活動を指します。
主にストレスが原因となって覚醒時に無意識下で行いますが、意識的に行っているケースもあります。
短時間であっても強く噛んだときや、噛む力が弱くても長時間行えば、顎などにダメージを与えるでしょう。
たとえば、強い力を伴わず上下の歯が頻繁に触れ合う「TCH」によって、顎関節症になることがあります。
本来、上下の歯の間にごくわずかな隙間があり、歯が触れ合うのは1日に20分程度しかありません。
しかし、本来ある隙間がなくなって長い時間歯が触れ合うようになると、筋収縮が続いて筋疲労が起こり、顎関節に負担がかかって顎関節症の原因になるのです。
覚醒時に行っているブラキシズムは、今までの生活で身についた癖ともいえるため、直そうと意識すれば改善できる可能性があります。
そのため、自分が有害な行動を無意識あるいは意識的に行っていることを自覚させるために、行動変容療法を行うのが一般的です。
歯ぎしりによるデメリット
歯ぎしりをしているとわかったとき、「寝ている間のことだから」と放置する人もいるでしょう。
しかし、歯ぎしりを放置するとさまざまなデメリットが生じるため、なるべく早い段階で治療を受けることをおすすめします。
歯ぎしりを続けていると、歯にダメージが蓄積します。
時間が経つにつれて歯が摩耗し、欠けるかもしれません。
また、虫歯の治療で被せ物を装着している場合にも、注意が必要です。
強い力がかかり続けることで、被せ物が外れる可能性があります。
歯に強い負荷がかかり続けて欠けたりひびが入ったりした歯は、神経が近くなり、知覚過敏になるかもしれません。
歯ぎしりをしていると、歯に加えて歯茎にもダメージを与えることから、歯周病が進行する恐れがあります。
それだけでなく、顎関節にも大きな負担がかかります。
顎関節にダメージを与え続けたことで顎関節症になり、顎が痛んで口を開けにくくなるでしょう。
頭痛や肩こりなどの原因になることもあるなど、トラブルは口周りだけに留まりません。
身体のバランスが崩れることで、他の部分にも悪影響が及ぶ可能性があります。
既述したとおり、睡眠中に歯ぎしりをしている場合は、他者に指摘されるまで気づかないケースが多いです。
歯や顎のトラブルを避けるためにもできるだけ早い治療が必要ですが、一人暮らしなど、歯ぎしりになかなか気づけない状況であれば、難しいでしょう。
その場合は、起きたときの状態を観察してみてください。
顎が疲れていたり痛かったりする場合には、歯ぎしりをしている可能性があります。
歯ぎしりの原因の多くはストレスとも言われています。
歯ぎしりを改善するためにも、日常生活や仕事でストレスが溜まりやすい人は、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
現代社会においてストレスが溜まることは多いとはいえ、放っておくと影響は歯ぎしりだけに留まらず、胃腸をはじめとした全身、そして精神の不調にも及びます。
不調が本格化しないよう、なるべくストレスを溜めない生活、もしくは考え方ができるよう心がけてください。
歯科医院では歯ぎしり治療も行っているため、一度相談することをおすすめします。
まとめ
歯ぎしりはただ歯を擦り合わせるだけでなく、食いしばりや打ち付け、きしみなどの種類があります。
本来、上下の歯が触れ合う時間は1日20分程度ですが、これが長くなるとダメージにつながります。
そのため、歯ぎしりが続いている状態は望ましくありません。
歯ぎしりはさまざまな不調にもつながるため、なるべく早く治療を受けましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。


