歯列矯正の治療中の人が悩むこととして、食生活が挙げられます。
装置を付けたまま食事をしていいのか、また噛む時に痛みがないか不安になったり、食べて問題があるものはないかが気になったりするのです。
装置を装着しているので、食べにくいと感じることもあるでしょう。
今回は、矯正治療中の食生活について、解説します。
リンガルブラケットの装着中の食事で注意する点は？
矯正治療の際、特に食生活に気を付けたいのが、矯正装置を葉の裏側、つまり舌側に装着するリンガルブラケットと、マウスピースを装着して矯正するインビザラインなどのマウスピース矯正です。
それぞれ、治療中は食事の際にいくつか注意したい点があります。
まず、リンガルブラケットを装着している場合は、装置を付けたばかりの頃や調整してすぐの頃は、ものを噛む時に痛みや違和感が生じることがあります。
これは、どの方法にも共通するものですが、リンガルブラケットでは特にその傾向が高いのです。
装着したばかりの頃は、なるべく噛み切りにくいものや固いものは避けることをおすすめします。
その他、装置に付着したり絡まったりするような食材も避けた方がいいでしょう。
このようなものを食べると、歯磨きや装置の手入れも大変になってしまうだけではなく、矯正装置が外れてしまうことも考えられるのです。
そのため、装置を装着したばかりの頃はなるべく柔らかいものを食べるようにしてください。
また、食事をした後はなるべくすぐに歯磨きをすることを心掛け、口腔内は清潔に保ちましょう。
避けるべきなのがどのくらい固いものかというと、例えば、バゲットやせんべいは避けた方がいいでしょう。
するめも、強い力で噛み続けることになるため避けるべきです。
また、リンゴなども、意外に固いので食べない方がいいでしょう。
フライドチキンやトウモロコシのように、食べる時に前歯でかじる食べ物も、避けましょう。
歯ごたえがある、と思えるものはまず避けるべきです。
このようなものを食べる時は、あまり噛まなくても食べられるように、細かくしてから食べたり、スープなどに浸して柔らかくしたり、といった工夫をして食べましょう。
その際は、少しずつ口に入れてゆっくりと奥歯で噛むようにしてください。
また、キャラメルやお餅、ガムなどは柔らかいものですが、くっつくので注意が必要です。
特にお餅は、食べたら矯正装置が外れてしまったという相談が多い傾向にあります。
ニラやネギ、水菜のように細長く繊維質の多い野菜や、えのきや糸こんにゃく、麺類、春雨などは矯正装置に絡まりやすいため、なるべく避けましょう。
食べるのであれば、細かく切ってから食べるのがおすすめです。
野菜に限らず、肉やお刺身についても、筋が多いと装置に絡まってしまうことがあります。
また、ブラケットや歯の間に挟まるケースも多いでしょう。
食事をする場合は、そばなどの細長い麺類を避けて、きしめんなど、なるべく太い麺を使った料理やショートパスタなどの料理を選ぶようにしてください。
普段より細かくするなどの工夫をして食べることで、矯正治療中も食事を楽しむことができるでしょう。
マウスピース矯正の治療中の食事の注意点
インビザラインなどのマウスピース矯正の場合、食事の際は取り外すことができるためそれほど気を付けることはありません。
反対に、取り付けたまま食事をすることは絶対に避けましょう。
外し忘れて食事をしてしまうと、マウスピースが破損してしまう可能性があるのです。
飲み物の場合は装着したままでも問題ないのですが、糖分が含まれているものやコーヒーのように着色しやすい飲み物を飲む場合は取り外してください。
マウスピースを装着していると、唾液の自浄作用が働きにくくなり虫歯になりやすくなるのと、マウスピース自体に着色して汚れるのを防ぐための注意です。
その他に、熱い飲み物を飲む時もマウスピースを外しましょう。
熱によって、マウスピースが変形する恐れがあります。
低い温度で柔らかくなってしまうので、気を付けてください。
また、食後はマウスピースを再び装着するのですが、その際は必ず歯磨きをしてから装着しましょう。
毎回マウスピースを外して食事をし、歯磨きをして再び装着するというのは面倒かもしれませんが、必ず行ってください。
マウスピース矯正の場合は、歯磨きや食事に関しては普段通りに行うことができるため、そこまで気を使わなくてもいい分、楽でしょう。
歯磨きも治療の一環だと考えるようにして、習慣にしてください。
マウスピース矯正を始めたことで、頻繁に取り外して歯磨きをするのを避けるため、自然に間食が減った・やめられたという声も少なくありません。
歯の健康に気を配りながら、治療を勧めていきましょう。
まとめ
歯列矯正の治療中は、矯正のために装着している装置が破損しないよう気を付けなくてはいけません。
そのためには、食生活にも注意する必要があります。
注意を怠ると、装置が壊れるだけではなく口腔内の環境が悪くなってしまったり、虫歯になったりすることもあります。
そのため、必ず注意点を守るようにしてください。
特に、リンガルブラケットの治療中は気を付けましょう。
東京都品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。