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歯を移植した後は、どのようにすればいいのか解説します

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歯を虫歯や事故、歯周病などで失った場合の治療方法として、自家歯牙移植という歯を移植する治療があります。
この治療は限られたケースでしかできないため、知らない人も多いでしょう。
ゆえに、術後の注意点も知らないかもしれません。
治療を受けた後の注意点について、解説します。

治療の内容は?

自家歯牙移植とは、親知らずや過剰歯などの使用していない歯を持っている人が歯を失ってしまった場合に、不要な歯を移植する治療です。
そのため、まずは不要な歯がなければ治療はできません。

親知らずなどがある場合は、口の中を検査してCTやレントゲンを撮影し、移植が可能か確認します。
そして、結果からカウンセリングを行います。

移植が決まったら、歯を脱臼させ移植するところを準備します。
保存ができない歯がある場合は抜歯して歯肉を形成し、移植したらその歯を固定し、歯茎を縫合するのです。

手術が終わったら、消毒や抜歯、神経の治療などを1ヶ月以内に行います。
その後は仮歯を着けて噛むためのリハビリを行い、3ヶ月~6ヶ月ほどで最終的な被せものと交換し、治療は完了します。

歯を移植する際は、歯と骨をつなぐ歯根膜が重要な役割を持ち、十分な量が残っていれば移植先でも歯と骨をつないでくれます。
ない場合は、治るのに時間がかかることもあるでしょう。

治療を終えた後の注意点は?

移植が無事に終わった後は、いくつかの点に注意が必要です。
少なくとも1カ月ほどは注意しなくてはならないため、しっかりと覚えておきましょう。
もし守らなかった場合は、治りが遅くなる可能性が高くなります。

移植した日から3日ほどは、歯磨きやうがいをあまり強くせず、高頻度にしないように気を付けましょう。
また、移植してからしばらくは出血することもあるので、気になるかもしれません。
出血が気になるからといって念入りにうがいをすると、出血がさらにひどくなってしまいます。
そのため、うがいをするのではなく出血を吐き出すようにしてください。
なるべく、飲み込まないように気を付けましょう。

さらに、歯ブラシで丁寧に磨いたり、歯間ブラシを使ったりしないようにしてください。
歯茎が柔らかくなっているので、傷つきやすいのです。
歯科医師から指示を受けるまでは、必要以上に磨かないように気を付けましょう。

手術をしてから翌日までの間は、食事にも気を付ける必要があります。
なるべく処置を行っている箇所で嚙まないようにする必要があります。
噛むときには、それ以外の歯を使用するよう意識してください。

もしも左右同時に処置をした場合は、噛まなくてもいいものを食べましょう。
流動食などがおすすめで、ゼリーなど、移植した場所の周囲にくっつかない食べ物をとるようにした方がいいでしょう。

また、移植の直後は麻酔が効いているため、食事をした時に頬や唇を噛んでしまうことがよくあります。
そうならないよう、麻酔が切れてから食事をした方がいいでしょう。

手術を終えてから2~4週間が経過したら、傷口の治りをみて、毛先が非常に柔らかい歯ブラシによる歯磨きや消毒液による洗浄を行います。

来院した時は、口腔内のクリーニングを行うと共に治療箇所をチェックします。
もしも傷口が開いているようなら、再び噛まなくてもいい食事に切り替えるなど、術後の状態に戻ることもあるでしょう。

手術を終えてから1カ月ほど経過したら、柔らかい歯ブラシではなく普通の歯ブラシに交換して、歯磨きができるようになります。
また、歯間ブラシの使用も可能です。

ただし、柔らかい歯ブラシからかための歯ブラシに急に切り替えてしまうと、感覚の違いから歯茎を傷付けやすくなってしまいます。
元々はかための歯ブラシを使用していた人も、しばらくはやわらかめやふつうの固さの歯ブラシを使用することをおすすめします。

歯間ブラシを使用する際の注意点など、自宅のケアについては自分で判断するのではなく、歯科衛生士や歯科医の指導を受けた上で行いましょう。
その際に違和感があるようなら、都度相談してみてください。

治療をしてから3日ほどは、特に注意が必要です。
この時に無理をしてしまうと、傷の治りも遅くなってしまうでしょう。
注意点を守り、十分に気を付けてください。

また、電動歯ブラシを使用している人は、歯を磨く時に治療箇所付近を避けるように気を付けてください。
振動が強い機種の場合には、歯が上手く固定されなくなってしまう可能性もあります。

治療後は、しばらくの間は手で磨くことをおすすめします。
そうすれば、力加減もしやすいでしょう。
1ヶ月以上経過してからであれば、電動歯ブラシでも問題なくなります。

まとめ

歯科医院で歯を失ったところに別の不要な歯を移植する自家歯牙移植を行った場合は、その後のケアが重要となります。
治療後すぐは食べ物などにも注意する必要があり、うがいや歯磨きもいつも通りに行うわけにはいきません。
手術の後で、歯科医院からさまざまな注意点を教えてもらえるので、それを守ってなるべく早く治るようにしましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます