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【品川区五反田の歯医者】厚労省が提唱する「歯科の医療DX」。ずっと前からやってますけど。

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厚生労働省が近年強力に推進しているのが、電子処方箋の導入やオンライン資格確認の義務化、電子カルテ情報の共有化といった医療DXです。
しかし、日々現場で患者様と向き合う歯科医療の世界にとっては、デジタル導入による臨床の激変はとっくの昔に通過した日常に過ぎません。
今回は、国が進める医療DXの概要と、歯科界が独自にリードしてきたデジタル改革の軌跡を説明します。

国の推進する「医療DX」とは?

近年、医療業界の大きな関心事といえば、国が旗振りを進める「医療DX」ではないでしょうか。
厚生労働省も「医療DX令和ビジョン2030」を打ち出し、マイナ保険証の義務化や電子処方箋の普及といったインフラ構築を急ピッチで進めています。

しかし、メディアや行政が新しい時代の幕開けのように報じる一方で、歯科医師の視線は冷ややかです。
なぜなら、政府がこの言葉を使い始めるはるか前から、凄まじいスピードでデジタル化を達成してきたからです。
これは行政の命令ではなく、より精密で安全な治療を目指す職人魂と経営努力によって成し遂げた結果に他なりません。
そのため、「今さら言われなくてもとっくにやっている」というのが、多くの歯科開業医の本音かもしれません。

では、そもそも政府が躍起になって進める医療DXとは、具体的に何を指しているのでしょうか。

国が主導する医療DXは、大きく分けて3つの柱から成り立っています。
1つ目は、オンライン資格確認のネットワークを基盤に、レセプトや特定健診、各種診断情報などを一元化する「全国医療情報プラットフォームの構築」です。
2つ目の「電子カルテ情報共有サービスと標準化」では、これまでバラバラだった規格を統一し、過去の病名やアレルギー、処方履歴などをスムーズに共有できるようにします。
そして3つ目が、紙の処方箋をデータ化して薬局へ送信する「電子処方箋および電子母子健康手帳等の推進」です。

国が目指しているのは、こうした医療情報のインフラ化であり、ネットワーク内で一元管理することで、重複投薬の防止や災害時の医療支援に役立てようとしています。

歯科医師が達成している独自のDX

一般の医科クリニックと見比べたとき、歯科医院に並ぶ最先端デジタル機器の多さに驚く方は少なくありません。
それもそのはず、歯科医療の世界では、治療の精度向上や患者さんへの分かりやすい説明、技工物の製作において、10年以上も前から世界トップレベルのデジタル活用を進めてきたからです。

多くの医科が電子カルテの導入に苦戦していた1990年代から2000年代にかけて、歯科医院ではすでにレセコンによる管理が主流でした。
歯の部位や処置内容が複雑に絡み合う歯科の診療報酬は、手書きでの請求が難しく、早い段階からコンピュータ管理が求められたという背景があります。

このように、画像管理システムと連動したデジタルカルテの土壌は、他科よりはるか昔に構築されていました。

さらに歯科用CTの普及によって、骨の厚みや神経の走行、複雑な根管の形態などが3次元の立体データとして可視化できるようになりました。
これはインプラント治療や親知らずの抜歯、根管治療の安全性を飛躍的に高めたものであり、歯科医師が自ら投資して導入した「臨床DX」の最たる例と言えます。

そして何より、歯科医療に最も劇的な変革をもたらしたのが、CAD/CAMによる被せ物や詰め物の自動削り出し技術です。
2014年に小臼歯へ保険適用されて以来、そのカバー範囲は前歯や大臼歯など、現在ではほぼ全ての歯へと拡大しています。
かつて歯科技工士が手作業でワックスを用い、金属を鋳造していた工程は、現在コンピュータ上での設計とミリングマシンによる自動製造へと移行しました。
その結果、均一で高品質なセラミックなどの補綴物を、短時間かつ低コストで患者さんへ提供できるようになっています。

歯科治療において患者さんの負担が大きかった従来の型取りですが、現在はこの工程にも目覚ましいデジタル変革が起きています。
最新の口腔内スキャナーを使えば、小さなカメラで歯の表面をなぞるだけで、非常に精密な3Dカラーデータをその場で生成可能です。
変形や歪みのないクリーンなデータをインターネット経由で技工所へ即座に転送できるため、従来の石膏模型を郵送する手間は一切かかりません。
近年では、この3Dデータを基にAIがシミュレーションを行い、インビザラインなどの治療計画を自動でシミュレーションする流れも当たり前になっています。

一般の医科に先駆けて、歯科がこれほど自発的で圧倒的なデジタル進化を遂げられた背景には、大きく3つの理由が存在します。
根底にあるのは、歯科治療が髪の毛1本分の狂いも許されない極めて精密な医療であるという事実です。
噛み合わせの違和感をなくすためには、人間の五感の限界を超えるデジタルな数値化と可視化がどうしても必要でした。

さらに、歯科医院にはオーダーメイドの義歯や被せ物を生み出す「製造業」としての側面もあります。
この性質が幸いし、産業界で進む3DプリンティングやCAD/CAMといった技術をいち早く取り込める環境が整っていたのです。

そして何より、全国に約6万7,000軒もの歯科医院がひしめき合う、厳しい市場環境がデジタル化を後押ししたと言えます。
熾烈な環境を生き抜くために、各医院は他院との差別化や患者満足度の追求、スタッフの負担軽減を目的として、自己の経営判断で最新機器を積極的に取り入れてきました。
つまり、歯科におけるデジタル化は国の主導によるものではありません。
目の前の患者さんのため、そして医院が生き残るために必要不可欠だったからこそ、ここまで自発的に進んできたと言えるでしょう。

歯科が目指すべき真の医療DXとは

五反田駅前歯医者 
臨床の現場では最先端のDXを突き進んできた歯科界ですが、現在国から求められている医療DXに対しては、多くの不満や戸惑いの声が上がっています。
歯科医師がこれまで投資してきたCTや口腔内スキャナーは、すべて治療の質を上げるための設備でした。
しかし、オンライン資格確認システムや電子カルテの共有サービスなどは、現場の医療従事者にとって臨床の質に寄与するメリットがあまり見えてきません。
むしろ、本来の医療業務とは無関係なITの管理コストが、現場のスタッフや歯科医師に重くのしかかっています。

国からの補助金があるとはいえ、システムの改修費や月々の保守運用費は発生し続けます。
ただでさえ物価高騰や人手不足、技工料の上昇に悩まされる歯科医院にとって、義務化に近い形で迫られるシステム投資は、経営を圧迫する足枷にしかなりません。
最先端のCTには喜んで数百万円を投資する一方で、国のために電子処方箋のシステムへ数十万円を費やすのは納得がいかないという声が出るのも当然と言えます。

また、現在の国の医療DXは主に医科をベースに設計されており、歯科ならではの精密な臨床データは、共有に向けた標準化の議論がまだ途上にあるのが現状です。

ただ、だからといって歯科医院がデジタル化の手を緩めてしまうのは得策ではありません。
国の都合に振り回されることなく、今こそ独自の技術を融合させ、真の歯科医療DXへと向かう絶好の機会と言えます。
クラウドカルテによるシームレスな多職種連携、AIを活用した診断と予防の自動化、そしてフルデジタルワークフローの完成によるノンストレス医療の確立を目指していくべきではないでしょうか。

まとめ

厚生労働省が提唱する医療DXは、日本の医療インフラをデジタル化する上で欠かせないステップですが、DXの本質はあくまで「手段」であり「目的」ではないという視点も重要です。
デジタル技術を導入して終わりにするのではなく、患者さんのQOL(生活の質)を高めるため、あるいは、より安全で精密な治療を行うためにどう活用するかが、私たちが目指すべき本来の目的ではないでしょうか。
国から押し付けられた形ばかりのDXに終始することなく、その技術を臨床現場でどう活かしていくのかを熟考した上での導入が求められています。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。