虫歯や歯周病、あるいは事故によって歯を失ってしまった時の治療方法として、人気があるのがブリッジとインプラントです。
しかし、ブリッジとインプラントの違いがよく分からない、という人もいるでしょう。
2つの治療方法には、どのような違いがあるのでしょうか?
違いを把握して、自分に合った治療方法を選びましょう。
ブリッジとインプラントの治療方法の違い
ブリッジとインプラントは、どちらも失った歯を補うための治療です。
しかし、治療内容には大きな違いがあります。
具体的には、どのように違うのでしょうか?
ブリッジ治療は、失われた歯とその両隣の本数の被せものを製作し、装着します。
失われた歯が1本なら、3本分の被せものになります。
健康な両隣の歯に被せて、間の歯の被せものを支えるのです。
ブリッジの素材を金銀パラジウム合金製の銀色の金属にした場合、保険が適用されるため治療費は安価です。
また、前歯や小臼歯などのブリッジであれば、白い見た目の素材も保険診療で使用できます。
ブリッジのデメリットは、ブリッジを装着するために両隣の歯を削らなくてはならないという点です。
一度削った歯は元通りになることはなく、歯の寿命も短くなってしまいます。
ブリッジの寿命は、およそ7年と言われています。
しかし、治療後のケアや口腔内の状態によっては10年以上使い続けられることもあるため、普段からきちんと手入れし、定期的に歯科医院でチェックしてもらうことが大切です。
インプラントは、歯茎を切開して顎の骨に穴をあけ、インプラント体という人工歯根を埋入します。
骨の穴がふさがってインプラント体が固定されたら、上部構造と呼ばれる被せものを装着します。
インプラントは、しっかりと噛むことができるという点が大きな特徴です。
天然歯と比べて、入れ歯の場合は20%、ブリッジは60%ほどの力で噛むことができます。
一方、インプラントの場合は、80~90%の力で噛むことができるのです。
インプラント体の素材には、生体親和性が高いチタン合金が主に用いられます。
チタンは、金属アレルギーの方でも滅多にアレルギー反応を起こすことが無いため、事前に検査をしておけば安心して使用できます。
インプラント体が支えとなっているため、独立していて他の歯に負担をかけなくて済むことも、インプラントの大きな特徴です。
健康な歯を削る必要がないため、他の歯の寿命を縮めることはありません。
インプラントの最大のデメリットは、治療費の高さでしょう。
1本の治療で数十万円かかるため、2本の歯を失って治療するだけで百万円を超えることもあります。
また、インプラントは支えとなる顎の骨がなければ治療できません。
顎の骨である歯槽骨は歯を失ってしばらく放置していると骨吸収が起こるため、骨の量が足りなくなることがあるのです。
外科手術も必要なので、高血圧や糖尿病、心疾患などの持病がある場合は治療できないこともあります。
また、治療後にインプラント周囲炎という、歯周病に似た症状が出ることもあります。
ブリッジに向かない人とインプラントに向かない人
ブリッジとインプラントは、それぞれ治療に向いている人と向いていない人がいます。
どのような人が、向いていないのでしょうか?
それぞれに向いていない人の特徴について、解説します。
まずブリッジ治療に向いていない人は、支えとなる歯が虫歯になっている人です。
虫歯になっている歯は神経を抜くことが多いのですが、神経を抜いてしまうと歯の寿命は大きく縮んでしまいます。
強度も落ちているため、ブリッジを着けてより多くの負荷がかかるようになると、折れる可能性が高くなってしまうのです。
健康な歯を削りたくないという人も、ブリッジ治療には向いていません。
ブリッジを着けるためには、どうしても被せものを着ける分だけ歯を削らなくてはならないのです。
ブリッジの見た目を気にする人もいますが、ブリッジは自由診療であればセラミックやジルコニア、メタルボンドなど歯を白く見せられる素材で製作することもできます。
自由診療であっても、インプラントと比べると治療費は少ないのです。
インプラントに向いていない人として、まずは抜歯をしてから何も処置せずに長期間放置している人が挙げられます。
骨が吸収されてしまっている可能性が高いので、インプラント治療ができないことが多いのです。
高血圧や糖尿病、心疾患などの全身疾患がある人も、向いていません。
全身疾患があると手術ができないことも多いので、インプラント治療をする前にまずは持病を治す必要があります。
ブリッジとインプラントは、どちらも失った歯を補うための治療です。
しかし、それぞれの治療に向いていない人もいるため、まずはどのような治療をするのかを把握し、自分に合った方法を選ぶようにして下さい。
まとめ
歯の治療で人気があるブリッジとインプラントには、どちらも優れた特徴があります。
大雑把に分けると安価なブリッジ治療と高額なインプラント治療となるのですが、歯を失わないよう大切にしたい場合はインプラント治療方が向いているかもしれません。
歯を削らず治療したいのであれば、インプラント治療の方が向いています。
しかし、なるべく安価で治療したいのであれば、ブリッジを選びましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。