矯正歯科

【五反田で矯正治療】フォトバイオモジュレーション効果を知って欲しい

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近年、歯科治療において注目を集めているのが、特定の波長を持つ低出力の光を照射して細胞のエネルギー代謝を活性化させる「フォトバイオモジュレーション(PBM)効果」です。
現代医療において患者の負担を減らすために欠かせない存在となりつつあるこの技術について、その具体的な概要をはじめ、実際の歯科医療での活用事例やメリット、あらかじめ知っておくべき注意点まで詳しく解説します。

フォトバイオモジュレーションとは

フォトバイオモジュレーション(以下、PBM)とは、特定の波長を持つ光の照射によって細胞の代謝を活性化させ、治療期間を短くし痛みを抑える効果のことです。
お口の中の粘膜や歯周組織、顎の骨はもともと代謝が盛んで血管が多く張り巡らされているため、生体を通り抜けやすい光を当てることで高い効果を発揮します。

照射された光の粒子は、歯肉や骨の細胞にあるミトコンドリアのシトクロムc酸化酵素に吸収され、ストレスを受けて滞っていた細胞の呼吸を再開させます。
これにより、細胞のエネルギー源であるアデノシン三リン酸の産生が爆発的に高まるのです。

また、光の刺激によって血管を広げる一酸化窒素が解き放たれると、血液の巡りが飛躍的に向上し、傷ついた口内の組織へ新鮮な酸素や栄養がしっかりと届くようになります。
それと同時に、蓄積された老廃物や痛みの原因物質が素早く洗い流されるだけでなく、組織の再生に欠かせない歯根膜や歯髄の幹細胞も刺激され、骨や粘膜を作る細胞へと分化・増殖していくのです。

歯科臨床の応用分野

歯科医療におけるPBMの効果は、予防から外科、矯正まで実に幅広いステージで活用されています。
具体的な応用分野としてまず挙げられるのが、抜歯やインプラント、歯周外科などの手術後におけるペインコントロールと消炎です。
親知らずの抜歯やインプラント埋入、歯周病の外科手術の直後にPBMを行うと、劇的な効果を発揮します。
痛みを脳に伝えるC線維の働きを抑えて痛みのハードル(閾値)を上げるため、術後の激しい痛みを最小限にとどめられ、鎮痛剤の服用量や回数を大幅に減らせる仕組みです。

また、炎症を引き起こす物質を抑えてリンパの流れを良くすることから、術後の顔の腫れや青あざを抑え、お口の回復を早める効果もあります。
この優れた作用は、矯正歯科治療における「歯が動くスピードの加速」や「矯正時の痛みの軽減」にもしっかりと役立っています。

そもそも、ワイヤーやマウスピースを使用する矯正は、歯を支える骨の吸収と再生を繰り返しながら歯を動かしていく治療法です。
このプロセスにPBMを組み合わせると、治療の効率が劇的に高まります。
骨を作る細胞と壊す細胞のターンオーバーが活性化するため、歯の動くスピードが最大で30%~50%も加速すると報告されているほどです。
これにより、治療期間を短縮できるだけでなく、装置を調整した直後に感じる、あの歯が浮くような独特の痛みも大幅に和らげることができます。

近年では、患者が自宅で毎日数分間くわえるだけで治療を行える「オーソパルス」をはじめとしたマウスピース型LED PBMデバイスが世界的な広がりを見せています。
このデバイスは、矯正だけでなく顎関節症の炎症を抑え、口が開きにくくなる症状を改善するのにも有効です。
関節包やトリガーポイントへ、主に810nm~980nmという波長の近赤外光を照射することにより、たまっていた乳酸などの疲労物質が排出されて筋肉の緊張が緩和されます。
結果として関節の痛みが和らぎ、口がスムーズに開くようになる仕組みです。

さらに、食事や会話のたびにズキズキとした痛みを伴うアフタ性口内炎や、義歯が擦れてできる褥瘡(じょくそう)性潰瘍といった、お口の粘膜のトラブルを早く治す効果も発揮します。
口内炎の表面に光を照射すると、数分以内に痛みの原因がブロックされて痛みが大幅に軽減されるだけでなく、上皮細胞の増殖も同時に促されます。
この相乗作用によって、通常は完治までに1~2週間かかる口内炎が、わずか数日で新しい粘膜に覆われて完治する仕組みです。
この作用は、放射線や化学療法などの癌治療に伴う、非常に痛みの強い重症の口腔粘膜炎の予防・治療としても、国際的に高く評価されています。

一方で、歯周病やインプラント周囲炎の治療においては細菌の除去が基本となりますが、破壊された歯周組織の再生ステップでもPBMが活躍します。
徹底した細菌除去ののち、歯周ポケットの奥深くにまで光を届けることで歯肉の炎症を鎮め、歯根面への組織の再付着を促進します。
あわせてインプラントのオッセオインテグレーション(骨結合)も強化され、インプラント体を埋入した周囲の骨形成が促されるため、骨と強固に固定されるまでの期間を劇的に短縮することが可能です。

なお、PBMデバイスは主に「半導体レーザー」や「YAGレーザー」などのレーザー光源と、LED光源の2つに分けられます。
治療の際は波長の使い分けが重要で、たとえば630nm~660nmの赤色光は口腔粘膜の表面や口内炎、浅い位置にある歯肉の治療に最適です。
これに対して、体の中を最も通り抜けやすい810nm~980nmの近赤外光は、歯槽骨の内部や歯根の先端、顎関節、深い筋肉の層まで光を到達させたい場合に重宝されます。

デバイスの形状にも種類があり、歯科医院で使用するチェアサイド用はスポット照射を行うペン型のプローブを備えたレーザー機器が中心です。
これにより、抜いたあとの穴や歯周ポケット、顎の関節などへ、ピンポイントに高密度なエネルギーを集中させることができます。

これに対してホームケア用は、矯正治療やインプラント術後のケアを目的とした、お口にくわえるマウスピース型のLEDデバイスが主流です。
患者が自宅で毎日規則正しく照射を続けられるため、PBMによる光の刺激をしっかりと積み重ねて、最大限の効果を引き出す上で極めて効果的なアプローチとなっています。

PBM治療のメリットと注意点

五反田駅前歯医者 
歯科医療においてPBM治療を行うことには多くのメリットがある一方で、あらかじめ知っておきたいいくつかの注意点も存在します。

まず大きなメリットとして挙げられるのが、痛みが全くない完全な無痛治療であるという点です。
治療中は熱や痛みが一切なく、ほんのりとした温かさを感じる程度のため、歯科医院が苦手な方や小さなお子様、高齢の方でも安心して受けられます。

また、胃潰瘍や腎機能低下などの全身疾患があり、ロキソニンをはじめとする消炎鎮痛剤を多く服用できない患者様に対しても、薬物の投与量を削減しながら安全に痛みを和らげることができます。
さらに、組織を焼いたり傷つけたりしない適切なエネルギー量で照射を行うため、健全な周囲組織への悪影響が一切ないというのも大きな強みと言えるでしょう。

一方で、必ず押さえておきたい注意点もあります。
それは、PBMが「体に備わっている回復力を後押しする補助の治療」であり、トラブルの根本原因を直接取り除く「原因療法」ではないという点です。
たとえば、歯周病の原因となるプラーク(バイオフィルム)や、虫歯に侵された歯の組織、根管内の細菌などを、光の照射だけで自動的に消滅させられるわけではありません。
適切な清掃や根管治療、外科処置と組み合わせて行うことで初めて真価を発揮し、十分な効果が得られるのです。

もうひとつ重要なのが、医療の世界にある「アルント・シュルツの法則」への配慮です。
これは、光を当てる時間が長すぎたりパワーが強すぎたりすると細胞の働きが止まってしまい、逆に治りが遅くなる可能性があるという法則です。
光を長く当てればそれだけ早く効果が出るというわけではないため、決められた正しいエネルギーの量をしっかりと守らなければなりません。

また、費用面で注意が必要なのは、低出力レーザーによる痛みの緩和や傷口を早く治す治療が、日本国内では基本的に保険外診療になるという点です。
手術後の処置などで、ごくわずかに保険のポイントが認められる例外はありますが、最先端のマウスピース型デバイスや本格的なPBM治療の多くは、全額自己負担の自由診療となります。

まとめ

フォトバイオモジュレーション(PBM)効果とは、特定の光を照射することで細胞内のミトコンドリアを活性化させ、人間が本来持っている修復力や機能を高める効果のことです。
光の刺激によってミトコンドリアが細胞のエネルギー源であるアデノシン三リン酸の産生を大幅に促進します。
その結果、傷ついた組織の修復や血流の改善、抗炎症作用といった有益な生体反応がお口の中で誘導される仕組みです。
治療中の痛みや熱さは一切なく、健康な組織を傷つける心配もないのが魅力ですが、基本的には保険が使えない自由診療となる点だけは押さえておきましょう。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。