インプラント

インプラント治療後に不具合が出た場合の対処方法は?

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インプラント治療を行った後は、メンテナンスを定期的に受けて適切なセルフケアを続けていけば、かなり長い間使用することができます。
しかし、ごくまれにインプラントがぐらぐらしてしまったり、治療後に痛みが出てしまったりすることがあります。
その場合の対処方法について、解説します。

インプラントの再治療とは?

インプラント治療を受けた後、何らかの不具合があると、インプラントがぐらついてしまうというトラブルが起こることもあります。
その場合に必要なのが、インプラントの再治療です。

インプラントの構造は、歯の根の部分として骨に結合されるインプラント体と、歯の上部の代わりとなる上部構造、そしてインプラント体に取り着けられて上部構造の土台になるアバットメントの3つに分かれています。

この中で、特に不具合が起こる原因となることが多いパーツが、アバットメントです。
アバットメントが緩んでいるせいでぐらぐらしてしまうケースが多いのですが、その場合はねじを締め直すことで不具合も解消されます。

しかし、問題なのは、ねじが緩んでいないのにぐらついているケースです。
その場合は、付け替えが必要になるかどうか診断結果を元に判断し、治療計画を立てることとなります。

インプラントの付け替えは、上部構造だけを交換すればいいケースもあれば、インプラント体を一度外してすべて交換しなくてはいけないケースもあります。
どこまで交換する必要があるのかによって、治療内容も変わってきます。

上部構造だけ交換が必要なケースとしては、歯を強く食いしばったことが原因で、上部構造が欠損するケースなどがあります。
その場合は、型取りからやり直して交換しなくてはいけません。

インプラント体からすべて交換が必要になるケースとしては、インプラント周囲炎が進行して顎の骨が減少してしまい、インプラント体を支えきれなくなるといったことが考えられます。
インプラントの周囲に汚れが残っていると、歯茎や顎の骨をつないでいる歯周組織がダメージを受け、悪化すると顎の骨が少なくなるのです。
その結果、インプラントを支えきれなくなってしまいます。

原因となるインプラント周囲炎は歯の汚れによって起こるため、毎日丁寧にセルフケアを行っていれば予防できます。
また、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることも、予防のために大切です。

付け替えが必要なのに放置していると?

インプラントの付け替えが必要かどうかは、歯科医師が判断することになるので、違和感がある場合はなるべく早いうちに受診しましょう。
通常であれば、3~6カ月おきに定期メンテナンスのために通院します。
違和感などトラブルがある場合には、その時に対応することとなるでしょう。

しかし、例えばインプラントのかみ合わせがあっていない場合や、出血、においなどがある場合、歯茎からインプラントが見えている場合、ぐらついている場合などは、定期検診まで待たずにできるだけ早く相談しましょう。

もしも、インプラントの付け替えが必要な状態なのに放置してしまうと、インプラント部分の嚙み合わせが過度に強くなって、顎の骨に負担がかかってしまいます。
そうならないよう、細かな調整を行わなくてはならないのです。

インプラントは天然歯と違い、クッションとなる歯根膜が存在していません。
そのため、強い力がかかるとインプラントの周囲に炎症が起こってしまいます。
嚙み合わせが変わったことで他の歯にかかる負担も大きくなり、顎関節症のリスクが高まるケースや、頭痛の原因になるケースもあるのです。

インプラント周囲炎は、歯周病とよく似た症状が起こります。
その状態で放置していると、歯茎の炎症が進行して顎の骨も溶かしてしまい、インプラントは支えを失ってぐらぐらしてしまいます。

せっかく埋入したインプラント体が抜け落ちてしまう可能性が高くなるため、原因となる口腔内のプラークを溜めないよう除去して予防しなくてはいけません。
インプラント周囲炎の自覚症状が出てくるのは、かなり進行してからとなるため、定期的なメンテナンスをしっかりと受けて、早期に発見することが大切です。

歯茎の炎症や出血が起こっても、痛みはそれほどありません。
しかし、これはインプラント周囲炎の初期症状なので、「一時的なものだろう」と軽く考えて放置するのは禁物です。
気づかないうちにインプラント周囲炎が進行してしまう可能性があります。
そうならないよう、炎症が起こった場合や出血した場合には、なるべく早く歯科医院を受診しましょう。

まとめ

インプラント治療には高額な費用もかかるため、一度治療したら、なるべく長い間使い続けたいでしょう。
しかし、定期メンテナンスの受診をしなかったり、セルフケアが不十分だったりすると、インプラントにトラブルが起こり、ぐらついて抜け落ちることもあるのです。
そうならないようにするには、トラブルの早期発見と共に、普段からの予防も必要となります。
東京都品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。