インプラント治療は、何らかの理由で歯を失ってしまった人に人気の治療方法です。
しかし、インプラント治療にはかなり高額の費用がかかります。
費用のことを考えると、インプラントの耐久性は気になる点ではないでしょうか？
インプラントの寿命と、他の治療と比べて長期間使用できるのか、ということについて説明します。
インプラントはどのくらい使うことができる？
インプラントとは、インプラント体を骨に埋入して人工歯根としたうえで、上部構造を装着する治療です。
しっかりと固定されるため、治療を受けてから長期間使い続けることができるでしょう。
厚生労働省からの委託によりまとめられたデータでは、インプラントは治療を受けてからおよそ10年から15年使用可能となっています。
つまり、インプラントの寿命の目安は10年から15年ということです。
ただし、期間を超過したからといって、インプラントが歯茎から抜けてしまったり、上部構造やアバットメントが壊れてしまったりすることは滅多にありません。
15年が経過しても、90％以上のインプラントは残存しています。
インプラントには、通常の方法とは別に即時埋入インプラントという治療方法もありますが、この場合、通常の方法と比べて寿命が3～5％は下がるようなので、注意しましょう。
とはいえ、低くなったとしても90％を下回ることが多いという程度です。
15年で寿命になるのは、せいぜい10人中1人か2人だけですが、通常のインプラントに比べて使用できなくなるタイミングが早まる可能性が高くなるのは確実といえるでしょう。
インプラントの寿命は、普段のメンテナンスによってかなり変わります。
つけた後に何もしないまま放置していると、寿命を迎えるのも早くなってしまうので注意が必要です。
メンテナンスを定期的に受けていれば、寿命も長くなるでしょう。
インプラントが一般的な治療になり始めた頃に治療を受けた人の中には、40年使い続けることができたという人もいます。
ちなみに、その人は40年が経過した時点で亡くなったため、実際にはもっと使えたのかもしれません。
入れ歯やブリッジとの比較
歯を失った場合の治療法は、インプラント以外にもあります。
中でも代表的な治療法は入れ歯やブリッジですが、これらはインプラントよりも耐久性の面で劣ります。
入れ歯やブリッジの一般的な使用期間は、入れ歯がインプラントの約3分の1、ブリッジがインプラントの約半分です。
入れ歯には、総入れ歯と部分入れ歯があります。
総入れ歯と部分入れ歯では形状はもとよりカバーできる範囲が異なりますが、特徴に大きな違いはありません。
基本的な入れ歯は保険診療で作製できるため、治療費が安価という点で選ぶ人も少なくありません。
入れ歯は、総入れ歯で基本的なものであれば2万円前後で製作可能です。
ただし、見た目や熱伝導率などの機能性にこだわりたい場合には、保険が適用されない自由診療となり、費用も高額になります。
自由診療の入れ歯を作製する時、選ぶ人が多いのが金属床の入れ歯です。
金属床とは、口内の粘膜と触れる入れ歯の「床」という部分を金属に変更したものです。
素材には、ゴールドやチタン、クロムなどさまざまな素材から選ぶことができます。
保険診療で作製する入れ歯のレジン床と比べると、厚みを大幅に薄くすることができますが、費用が高額です。
なお、入れ歯は作製までの期間が短く、1～2カ月ほどで終わります。
ただし、作製した後も調整が必要となる点に注意が必要です。
ブリッジとは、失った歯の両脇の歯を支えとした被せものです。
失われた歯が1本なら、被せものは２本分を加えて3本の歯をつなげた形状になります。
健康な両隣の歯に被せて、間の歯の被せものを支える仕組みです。
ブリッジの素材は、クラウンと同じく金銀パラジウム合金製の銀色の金属であれば、保険が適用されます。
また、部分によっては白い見た目の素材も保険診療で使用可能です。
ブリッジのデメリットとして挙げられるのは、健康な歯を削ってブリッジを被せなくてはならないという点です。
削った部分は再生できず、歯の寿命が短くなってしまいます。
ブリッジの寿命は、およそ7年といわれています。
しかし、中には10年以上使用できたというケースもあるので、しっかりとケアすれば、7年を超えて使用することも不可能ではありません。
最も平均寿命が長いのはインプラントです。
インプラントは天然歯に近い見た目と噛む力を実現できるため、審美性と機能面でも他の2つより優れています。
しっかりと噛みたい場合には、インプラントがおすすめです。
ただし、インプラント治療は自由診療であり、治療費が高額になるというデメリットもあります。
メリットと治療費を比較して、十分な価値があると判断したら、インプラント治療を選ぶといいでしょう。
まとめ
インプラント治療の平均寿命は10年から15年です。
人によっては40年以上使用できたケースもあるため、メンテナンスをきちんと受けていれば平均よりも長く使うことができるでしょう。
他の治療方法と比べて倍以上の寿命がありますが、保険が適用されない自由診療の治療となるため、治療費が高額な点がデメリットです。
それでも、審美性や機能面では非常に優れているので、何を重視するべきかをよく考えたうえで選択しましょう。
東京都品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。