インプラント

インプラント手術を受ける際は、合併症に気を付けよう

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歯を失った人には天然歯に近い感覚のインプラント治療が人気です。

しかし、過去にはインプラント治療で合併症が起こってしまったケースもあります。

インプラント治療のリスクの1つである合併症とは、どのようなものでしょうか?

また、なぜ起こるのでしょうか?

合併症はなぜ起こる?

そもそも、インプラント治療を行う上で合併症が起こるのは、なぜなのでしょうか?

その原因がわかれば、起こらないように対策することもできるでしょう。

合併症の主な原因について、解説します。

主な原因として考えられるのが、術前に行われる精密検査が不十分であったために適切な診断ができなかったというケースです。

インプラントは繊細な治療なので、ちょっとしたことでトラブルが起こる可能性があります。

手術の前には、CT撮影を行って3次元的な画像で骨の高さや厚みなどを確認し、インプラントを挿入する位置や角度などを決定します。

しかし、撮影が適切にできていなければ問題が生じ、インプラント手術にも影響が出てしまいます。

また、骨の状態を精密に把握しておかなければ成功率が下がってしまうのです。

合併症は歯科医師の技術不足によって起こることもあるのですが、難しい手術になる場合は、一概に技術不足が原因とは言い切れません。

どんな合併症が起こるのか

インプラント手術の際に起こる可能性がある合併症には、どのようなものがあるのでしょうか?

代表的なトラブルについて、解説します。

インプラント手術では歯茎の下にある骨にドリルで穴を開け、そこにインプラントの人工歯根であるインプラント体を埋入します。

その際、神経の位置を正確に把握して、それを避けるようにして穴を開けなくてはいけないのです。

特に、下あごには太い神経である下歯槽神経が通っているので、正確に位置を把握していなければ傷つけてしまう可能性があります。

万が一神経が傷ついてしまうと大変です。

回復するまでに長い時間がかかり、治ってからもしびれが残ったり、味覚に異変が生じたりすることがあり得るのです。

そうならないよう、事前に精密検査を行い、CT撮影の画像などで位置を確認しておけば、神経を傷つける可能性はほとんどなくなります。

神経損傷のようなトラブルは、術前に行われる精密検査が不十分だったことで適切な診断ができなかった場合や、歯科医師の技術不足の場合などに起こりやすいものです。

トラブルを避けるためには、精密検査を入念に行ってくれるかどうかを把握するためにも、治療計画の内容をよく確認しておきましょう。

目の下の頬の内側には上顎洞という部分があります。

鼻から吸い込んだ空気がそこを通るのですが、粘膜が元々薄く炎症が起こることも多い箇所です。

インプラント治療の際、顎の骨が十分なら上顎洞に影響はほとんどないのですが、骨が少ないと炎症を起こす可能性が高くなります。

また、上顎へのインプラントの埋入位置が不適切だった場合、稀にインプラントが上顎洞へと落ちてしまうことがあります。

これは、骨の量が少ないのを補うため、サイナスリフトという骨を増やすために上顎洞を持ち上げながら行う術式の際に起こる可能性があるトラブルです。

上顎洞に炎症が起こっているだけなら炎症止めの薬を服用して落ち着くのを待つこととなるのですが、重篤な場合はリカバリー手術を行い、インプラントを一度取り除く必要が出てきます。

インプラント手術は、骨の量が十分で埋入する本数も少なければ、それほど痛みも強くはならないのですが、それでも腫れや痛みが数日間続くこともあります。

通常は痛み止めを飲むことで落ち着くのですが、一週間以上経っても収まらない場合や他に原因があることも考えられます。

痛み止めで痛みが収まらない場合やしびれが残っている場合などは、なるべく早く歯科医院を受診したほうがいいでしょう。

もしかしたら、インプラントの埋入位置が適切ではないために神経を圧迫していたり、歯の根にインプラントが当たって痛みが出ていたりするかもしれません。

インプラント手術ではドリルで穴を開けるのですが、その際に神経を損傷してしまうと大量に出血してしまいます。

その場合は圧迫止血で出血を止めようとするのですが、それでも止まらない場合は電気メスを使用したり、血管を縛って出血を止めたりします。

それでも止血が困難な場合には、医療機関へ搬送されます。

インプラントのトラブルとして多いのが、インプラント周囲炎です。

インプラントは虫歯になることはないものの、歯に汚れがついて歯周病菌が増殖したときにインプラント周囲炎が起こるのです。

歯周病と似ているのですが、自覚症状が少なく進行が早いため、気が付いたらなるべく早く治療しなくてはいけません。
インプラント周囲炎を予防するには、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスで、しっかりと汚れを落とすことが大切です。

まとめ

インプラント治療では、合併症などのトラブルなどが起こる可能性があります。

しかし、どのようなことが起こるのかを知っていて、その対策をしっかりと行っていれば、多くのケースで防止することが可能です。

また、歯科医師の技術や経験が不足していたことで起こるトラブルもあるので、治療を受ける歯科医院選びは慎重に行いましょう。

東京都品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。

一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。