虫歯にならないよう気を付けているつもりでも、気が付いたらできていたという人は少なくないでしょう。
虫歯は全ての歯にできる可能性がありますが、発生する確率は一律ではなく、特に集中しやすい箇所が存在します。
虫歯ができやすい歯はどこなのか解説します。
虫歯のリスクが高い歯の特徴
どんなに丁寧にケアしていても、虫歯を完全に防ぐのは容易ではありません。
全ての歯を同じようにきれいに磨くことはなかなかできず、形や場所によってはどうしても磨き残しが発生してしまいます。
こうした磨き残しが発生しやすい歯は虫歯リスクが高いため、要注意です。
虫歯のリスクが高い歯かどうかを判断するためのポイントとなるのが、位置、形状、唾液、歯並びの4つです。
位置という観点から見ると、奥歯は虫歯リスクの高い歯です。
歯ブラシのヘッドが届きにくい場所にあり、前歯と比べて細かいところまで磨くのが難しいため、汚れが残りがちです。
形状の観点でも、奥歯は虫歯のリスクが高いといえます。
デコボコの多い複雑な形をしているため、表面の溝に汚れが詰まりやすく、磨き残しが出てしまうのです。
一方、前歯は奥歯よりも虫歯のリスクは低いといえます。
しかし、虫歯のリスクが一律かといえば、そうではありません。
上下の前歯を比べると虫歯のリスクには違いがあり、下よりも上の前歯の方が虫歯になりやすい傾向があります。
その理由は唾液腺の位置で、下顎にあることから、上の前歯には唾液が行きわたりにくくなっているのです。
唾液には、口内の汚れを洗い流して酸を中和し、乾燥しないよう潤す働きがあります。
しかし、上の前歯には唾液が付着しにくい分、自浄作用による恩恵が小さいため、虫歯のリスクが増大するのです。
また、上の前歯の位置自体が、虫歯のリスクを高める条件をつくっています。
表面が外気に触れやすいため、唾液が付着しても乾いてしまうのです。
唾液は虫歯のできやすさを左右する重要な要素です。
そのため、上の前歯に限らず、唾液が届きにくい場所にある歯は虫歯のリスクが高まります。
中でも注意が必要なのが、上の奥歯の内側と下の奥歯の外側です。
虫歯のできやすさには唾液の循環も関係しています。
上の奥歯の場合、外側に唾液を分泌する耳下腺があるため十分に流れます。
しかし内側までは届かないため、外側と比べて虫歯のリスクが高まってしまうのです。
反対に、下の奥歯は内側へ唾液が流れやすく、外側には流れにくいため、同じように虫歯になるリスクが高くなります。
以上の虫歯になりやすい歯は、しっかりと意識して磨きましょう。
特に子どもの場合、大人と比べて虫歯のリスクが高いといわれていますが、その理由として、歯質が未発達なことに加え、自分ではうまく歯を磨けないことが挙げられます。
全体をきれいに磨くのはもちろんのこと、虫歯になりやすい歯は特に念入りに仕上げ磨きをしてください。
1本の歯の中でも虫歯のできやすさに違いがある

1本の歯の中でも、場所によって虫歯のできやすさに差があります。
たとえば、隣接面という歯と歯の間は、特に虫歯になりやすい歯磨きの難所です。
隙間が非常に狭いため、歯ブラシの毛先が入り込みにくく、磨き残しが多くなります。
磨き残しは歯垢や歯石に変化し、虫歯の原因菌の温床になってしまいます。
また、隣接する歯に虫歯が感染しやすいことも問題です。
歯ブラシが届きにくく汚れが溜まりやすい場所として他に挙げられるのが、歯の根元部分です。
歯を十分に磨けていないと、根元に歯垢が溜まります。
加齢や歯周病によって歯茎が下がるとデリケートな歯根面が露出するため、虫歯になりやすい状態を招いてしまいます。
歯根面がデリケートなのは、歯冠部分とは異なり、硬度の高いエナメル質の保護がないためです。
比較的軟らかいセメント質や象牙質がむき出しになっているため、虫歯の原因菌の出す酸によって溶かされやすく、脆弱です。
中でも、歯肉退縮がみられる高齢者の方は、歯根面に虫歯ができる「根面う蝕」に注意しなくてはなりません。
また、詰め物の周囲も汚れが溜まりやすい部分です。
虫歯治療で削った箇所には、コンポジットレジンや詰め物を充填し、形を整えます。
その際、可能な限り歯の形にぴったり合うよう作りますが、構造上、肉眼では見えないレベルのわずかな隙間ができてしまうでしょう。
詰め物との間に段差がある場合も要注意です。
段差には歯垢が溜まりやすく、その中で虫歯の原因菌が増殖すると、せっかく治療したにもかかわらず、虫歯が再発します。
詰め物や被せ物が外れる原因の多くが、虫歯の再発です。
つなぎ目に溜まった歯垢の中で虫歯の原因菌が増殖し、詰め物や被せ物の内部へ感染が広がると、土台となる歯が溶けて適合が悪くなり、脱落を招きます。
虫歯のリスクが高い人の特徴
虫歯のリスクが高い人にも共通した特徴があります。
まず挙げられる共通点が、歯並びの乱れです。
歯並びが乱れていると、歯ブラシがどうしても届きにくい場所が発生し、磨き残しが出やすくなります。
磨き残しによって溜まった歯垢は、食べかすなどの汚れを食べる細菌の塊です。
多種多様な細菌が密集し、その中には虫歯の原因菌もいます。
細菌は汚れを栄養源にして爆発的に増殖するため、虫歯になりやすい環境がつくられてしまうのです。
乱れた歯並びによって磨き残しが常態化し、歯垢が定着すると、歯に細菌が付着したままとなり、虫歯になるリスクが急激に高まります。
次に挙げられる共通点が、歯質の弱さです。
歯質も虫歯のリスクを左右します。
歯質とは、簡単にいえば歯を構成する成分の質と保護力のことです。
耐酸性や再石灰化の能力、エナメル質の厚み・密度などを指し、遺伝の影響を受けます。
もしも家族も虫歯になりやすければ、家系的にエナメル質が薄い、硬さが不十分などの特性を受け継いでいるかもしれません。
磨き残しの多さも、虫歯のリスクが高い人に共通した特徴です。
正しい磨き方のコツが掴めていないため、しっかり歯磨きしているつもりでも磨き残しが発生し、歯には常に歯垢が貼り付いて虫歯リスクを高めます。
既述したとおり、歯垢内に棲みつく虫歯の原因菌にとって、磨き残しは格好のエサです。
エサによって栄養をつけた原因菌は増殖し、虫歯を引き起こします。
そのため、毎食後の歯磨きを習慣化し、正しい磨き方を身に付けて汚れをよく落としましょう。
さらに、甘いものを好む食生活も、虫歯のリスクが高い人の特徴に上げられます。
甘いものが虫歯のもとになるというのは、迷信ではなく本当です。
甘いものに含まれる砂糖は、虫歯の原因菌にとって栄養源になり、増殖を招きます。
食後すぐに歯を磨き、一切の汚れを残さないのであれば、甘いものを食べても虫歯にはなりにくいでしょう。
しかし、現実的には不可能です。
わずかであっても残るうえに、砂糖の摂り過ぎは肥満や糖尿病の原因にもなるため、摂取しすぎないように気をつけましょう。
まとめ
どの歯も虫歯になる可能性がありますが、前歯よりも奥歯、下の前歯よりも上の前歯、大人の歯よりも子どもの歯の方がリスクは高いです。
1本の歯の中でも、場所によって虫歯のリスクには違いがあります。
歯の間や根元部分などは汚れを落としにくいため歯垢が溜まりやすく、虫歯のリスクが高い要注意スポットです。
また、乱れた歯並びや歯質の弱さ、磨き残しの多さなども、虫歯のリスクを高めます。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。


