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【東京の五反田にある歯医者】自家歯牙移植のアレコレを語ってみた

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事故や虫歯、歯周病によって歯を失った際の治療方法といえば、インプラントやブリッジが一般的に知られていますが、ほかに「自家歯牙移植」も有力な選択肢として挙げられます。
これは、失った歯の代わりとして、親知らずや機能していない余剰歯を移し替える方法です。
本記事では、この自家歯牙移植がどのような治療であるかという基本的な概要から、成否を分ける具体的な成功基準、さらには事前に知っておくべきメリットとデメリットまでを分かりやすく解説します。

自家歯牙移植とは?

歯を失った場合の治療方法といえば、ブリッジや入れ歯、インプラントのように人工の歯で補う方法が一般的です。
しかし、失った歯の代わりに、使用していない自分の歯を代用する「自家歯牙移植」という選択肢もあります。

「歯の移植」と聞いても、ピンとこない人や「知らなかった」という人は少なくないでしょう。
医療ドラマで見るような大がかりな臓器移植に比べると馴染みがないかもしれませんが、実は60年以上前から存在する治療法です。
当初は民間療法の域を出ませんでしたが、1970年以降に本格的な研究が進められた結果、現在では科学的な裏付けのある治療として確立されました。

歯科治療には歯の移植や再植といった術式も存在しますが、これが成立する秘密は歯の根を覆う「歯根膜」に隠されています。
この膜は非常に高い再生力を持った細胞の宝庫であり、これが歯を移植した後に強力な接着剤のような役割を果たします。
骨を作る細胞や、歯と骨をしっかり結びつける細胞をハイスピードで増やすことで、抜いた歯が骨としっかりと結びつき、馴染んでいくのです。

移植の成功の基準

五反田駅前歯医者 
自家歯牙移植は単に歯を別の場所へ移せば完了するわけではなく、術後のデリケートな定着基準をクリアして初めて成り立ちます。
その成否を分ける最大のポイントは、移植された歯の根を覆う歯根膜がきちんと再生していること、そして周囲の骨と隙間なく密着して強固に固定されていることの2点です。

定着に欠かせない歯根膜が移植の際に剥がれて細胞が不足すると、骨と正常に結合できません。
それどころか「アンキローシス」と呼ばれる不自然な癒着を起こし、顎の骨がその歯を異物とみなして体外へ排除しようと拒絶反応を起こすこともあるため、「いかに歯根膜を傷つけずに移植できるか」という点が治療成功の大きな鍵を握るのです。

もしも異物とみなされて排除される場合も、即座に抜けるわけではありません。
乳歯から永久歯への生え変わりのようにゆっくりと溶けていくため、脱落するまでに10年近くかかるケースも多くみられます。
その場合、長期間の使用に耐えたことを踏まえると、一概に失敗したとは言えず、むしろ成功したと捉えることも可能です。

そのため、確実に定着させるためには、術後に歯茎をぴったりと密着させ、歯をしっかり固定することが非常に重要となります。
歯茎の閉じ方が不十分だったり固定が甘かったりすると、細胞の修復が遅れてしまい、肝心の歯根膜がうまく再生できなくなるため注意が必要です。

自家歯牙移植が適しているのは、重度の虫歯や歯の破折、歯周病などで保存不能と判断されてどうしても抜歯を避けられなかったケースや、すでに歯がないケースです。
治療を行うには、当然ながら移植のドナーとなる「代わりの歯」がお口の中に残っていることが大前提となります。
一般的には親知らずが使われますが、噛み合わせに影響のない他の不要な歯を代用することも少なくありません。
ただし、移植する歯を選ぶ上で絶対に譲れない条件が、健康な歯根膜が十分に残っていることです。
もし、その歯が重い歯周病にかかっていれば、すでに歯根膜が破壊されてしまっているため、移植への使用は不可能です。
移植した歯と骨を再び結合するために欠かせない細胞は歯根膜にしか含まれていないため、これが失われた歯では治療を行うことができません。

さらに、ドナーとなる歯の形状も重要です。
抜歯する際に歯根膜を傷つけるリスクが低いため、歯根が1本だけで単純な形をした歯のほうが移植により適していると言えます。
また、移植する歯の形や大きさは自由に変えられないため、移植先のスペースと歯のサイズが合っていることも必須条件です。

こうした外科手術を伴う治療だからこそ、術後の経過や「持ち」が気になる方も多いでしょう。
移植後に歯が抜けることなくそのまま定着し続ける5年生存率は約90%にものぼると言われています。
この高い数値からも、正しい条件のもとで行えば非常に息の長い治療法であることが分かります。

インプラントの5年生存率は約95%ですので、自家歯牙移植もそれに肉薄する水準であるとイメージすると分かりやすいでしょう。
10年以上の超長期的な生存率ではインプラントに軍配が上がりますが、もし移植に使える自分の歯があるなら、ファーストチョイスとして自家歯牙移植を検討してみる価値は十分にあります。
人工の歯を植える前に、自分の本物の歯をもう一度活かせるチャンスがあるならば、それが何より望ましいからです。
もし将来的に抜けてしまったとしても、その段階で改めてインプラント治療へ切り替えれば何の問題もありません。

自家歯牙移植のメリットとデメリット

自家歯牙移植は、歯を失った際に自分の歯を有効活用できる画期的な治療ですが、ここでは具体的なメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

まず大きなメリットとして挙げられるのが、植え替えた歯にも「歯根膜」があるため、食事のときの自然な噛み応えや感覚が普通の歯と変わらないことです。
この膜が優れたクッションとなって力を和らげるため、噛み合わせの歯を傷つけるリスクも低くなります。

また、ブリッジ治療のように隣の健康な歯を削って支えにする必要がないため、周囲の歯の健康をそのまま守ることができるのです。
そのほか、条件が揃えば保険診療での治療が可能となり費用を大幅に抑えられる点や、インプラントとは違って移植後に歯列矯正によって歯を動かせる点も、長期的に見ると非常に大きなメリットとなります。

自家歯牙移植には素晴らしいメリットがたくさんある一方で、いくつかのデメリットもあります。
技術的な難度が高いために熟練した歯科医師が少なく、移植できる健康な歯がなければ治療そのものができません。
移植先の骨にも一定以上の幅や厚みが求められるほか、ドナーとなる歯の抜歯と、移植先への埋入という2か所の手術を行うため、体にかかる負担は必然的に大きくなります。
また、年齢を重ねると成功率が下がる傾向にあり、持病の有無によっては治療を受けられないケースもあります。
しかし、こうした数々の条件をクリアしてでもこの治療法を選ぼうとする背景にあるのは、ブリッジやインプラントとは違って、天然の「歯根膜」を残せることです。
わずかな力でも感知できるこの繊細なセンサーのおかげで、人工物には真似できない本物の噛み心地を手に入れることができます。

実際の数値で見るとその差は歴然で、自分の歯であればわずか1~10グラム前後の微小な力まで感知できますが、インプラントになると100グラム以上の強い力がかからなければ感覚が伝わりません。
同様に、噛み合わせた際に気づく異物の厚みも、インプラントでは自分の歯の倍以上の厚さがなければ感じ取ることができないのです。

このように、歯の移植には「歯根膜」という極めて優秀なセンサーが不可欠ですが、その一方で治療の失敗を招く要素もいくつか存在します。
例えば、重度の歯周病や加齢によってすでに顎の骨が痩せてしまっているケースや、移植する歯の細胞そのものが少なくなっているケースは、骨と歯根膜がうまく結合できずに生着しないリスクが高まるため、事前の慎重な診断が必要です。

さらに、自宅での歯磨きが不十分でプラークコントロールが乱れた場合も、お口の中が細菌の温床となってしまいます。
細菌が多い環境では炎症が起きやすくなり、もともと自分の体の一部であるはずの移植歯であっても、体が異物とみなして排除しようとする恐れがあるため、注意が必要です。

また、移植する歯の神経は、抜歯の段階で一度体から完全に切り離されます。
この神経をそのまま放置してしまうと、中で組織が壊死して歯の根の先に深刻な感染を引き起こし、移植の失敗につながる可能性があるため適切な処置が欠かせません。
確実に移植を成功させるためにも、術後は必ず3週間から1カ月以内に神経の根管治療を終える必要があります。

術後は安静にして歯と顎の骨の結合を待つ必要がありますが、歯茎によってしっかりと封鎖されていないと組織の再生が遅れ、完全に固定されるまでに余計な時間がかかってしまいます。

まとめ

歯を失った場所に自分の不要な歯を移し替える「自家歯牙移植」は、歯の根元を覆う歯根膜の働きによって、植え替えた歯と骨が再び結合する仕組みです。
治療を成功させるためには、健康な歯根膜を保持したまま移植すること、そして術後に歯茎を隙間なくぴったりと閉じることが絶対条件となります。
そのため、歯周病などで大切な歯根膜がすでに破壊されている歯を移植に用いることはできません。
また、移植先の骨幅の不足や歯科医師の技術不足、お口の中の細菌感染なども失敗を招く原因となるため、事前の慎重な診断が不可欠です。
東京品川区五反田周辺で矯正治療をご検討の際には、是非、当院にご相談下さい。
一人一人に合った治療方法をご提案させて頂きます。